もうずいぶん前に出会った絵本に
【だいじょうぶ だいじょうぶ】がある。
絵本セラピスト養成講座で
読んでもらったか?
そこで知ったのだと思う。
【だいじょうぶ】は魔法の言葉だと
お祖父さんが孫に云うのだ。
確かに魔法の言葉…… かもしれない。
特に
自分が信頼している人や
権威のある人
何だかすごい自信を持って云う人がいたら
妙に安心してしまう。
「きっと なんとかなる」のだと
感じてしまうから。
私の師も よく使う。
「大丈夫」と静かな笑顔を伴って云う。
その度にまず
「そんなこと言って……」と思ってしまう。
だって真剣に 深刻に
そうは思えない状況だから。
今にも泣き出したいくらい
切羽詰まった状況だから。
でもね。
後に訪れる結果では
成るようになっていて
事は過ぎ去っているのだ。
成果が
望んだものかどうかは別として
命は取られてないし
何らかの学びや成果は得られている。
だから
大丈夫って
言葉足らずなんだなぁ。と思う。
華語文では
【大丈夫】といえば 立派な男子を指す。
便りがいがある、立派な漢の人のことになる。
この言葉が出来た時代背景もあっての
漢・男なのだろうけど。
現代なら
【ここまで生き延びてきた素晴らしい人】
と云う感じなんじゃないかな。
だから
【あなた自身を信頼して】
【あなたがここまで生きて
今 ここに存在している奇跡を受け止めて】
なんて意味を含んでいるのが
大丈夫って言葉なんじゃないかと。
危機的状況では
自分を見失ってしまう。
オロオロして
ドキドキして
思考も停止して目の前は真っ白に。
そんな時に大事なのは
きっと 自分を確認することだ。
ほら。
ドラマでもあるじゃない。
「しっかりして」なんて云いながら
頬を叩いたり 肩を揺すったり…
あれと同じ効果があるのが
大丈夫なんじゃないかな。
今ここにあなたは居る。
ここまで生き延びて居る。
そう出来たあなたの力を信じて。
それが【大丈夫】なんじゃないかな。
って。
あぁ、
なんて言葉足らずなんでしょう。
