夏至の夜。



一年で一番
遅くやって来て 短い夜。

しかも昨夜は 本当に闇夜。
月の見えない新月の闇夜。



そんな昨夜
少しだけ神秘的な体験をした。



もう眠ろうと横になってから
ふと

「ワタシの本当の名前は何だったんだろう……?」

そう思っていた。


その意味は
ある前世での自分の名前のこと。



ある前世…… 
この前世の様子は 2度体験している。

これまで
幾度もの前世をヒプノセラピーで体験し 
思い出して来たけれど
2度も同じ前世にたどり着いたのは
この前世の様子だけ。


きっと今世のワタシにとって
影響の大きな生涯であり 記憶なのだろうなぁ。
そう思ってはいた。


もう4年前の体験。

その中で
ワタシの名前は「李香」だと思っていた。



けどね。


ずっと違和感があった。


「リ……シャン」


潜在意識のなかで
ワタシはそう捉えていたのを 
微かな意識で変換したのが「香」で……

これには何の違和感もなく…


そのあと
理性で振り返った時に 変換したのが「李香」
だったのだ。



それが夏至の夜遅く
不意に 思い出した。

「リャァンシャン」

だと。


とてもすっきりした。

嬉しくなった。

そしてそれは 「蓮香」だと。




そしていつの間にか眠り。


目覚めた翌朝
何か柔らかく優しいものに包まれて
とても幸せな気持ちでいた。



こんな夏至の夜を体験したのは初めてだった。