今回は、ロサンゼルス・ドジャースについて
書きます。

ヤンキースと並び『金満球団』で知られる
ドジャースは、ヤンキース同様、金に糸目
を付けず選手補強してきました。

しかし気付けば、年俸総額が3億ドル(33
0億円)に❗このままでは、球団経営が破
すると考えた球団は『スモールマーケッ
球団』タンパベイ・レイズから、アンド
ー・フリードマンGMを引き抜き、球
団改に着手する事になります。

フリードマンGMが取った球団改革は…

『(実績はあるが)故障持ちの選手を安い
年俸で獲得する事』

でした。

日本人選手2人を例にしますと…

岩隈久志投手…
3年総額4,500万ドルで合意後、メデ
カルチェックで『肩に異常が見つかった 
』と発表、金額のディスカウントを申し込
んできました。

前田健太投手…
8年契約を結ぶも、肘に異常があるという理
由で、基本給を300万ドルに抑え、成績に
応じ最大800万ドルのボーナスを付ける事
で契約合意しました。

こうして、年総総額をある程度抑える事に
成功したドジャース。しかし、このやり方
には大きな問題も。

岩隈久志投手のケースで、説明します。
『ディスカウント』を申し込まれた、岩隈投
手はその申し出を拒否し、1年契約で古巣・
シアトル・マリナーズと再契約します。
『ドジャースに裏切られた』と感じての行動
なのは明白です。

慌てたドジャースは、やはり『故障持ち』
のスコット・カズミアー投手に3年4,8
0万ドルのオファーを出し、契約にこぎ
着けますが、岩隈投手のケースがあったか
らか、メディカルチェックはなし。おまけ
に1年後オプトアウト条項も付けます。

そのカズミアー投手、1年目は10勝上げま
すが終盤、肩を痛め2年目以降使えるメドが
立たなくなりました。

そこでドジャースは投手不足に悩む、アトランタ・ブレーブスに彼をトレードしますが、
の代わり、ブレーブスで『戦力外』とな
っていた高額年俸プレーヤー、マット・ケ
ンプ外野手を受けとる事に。

ケンプは年俸が高い為、ドジャースはトレー
ド先が見つからず、やむ無く1年間はチーム
残留する事に。
その影響で年俸圧縮に失敗し、ダルビッシュ
有投手との再契約のチャンスを失います。
(ダルビッシュはその後、シカゴ・カブス
と6年1億2,600万ドルで契約して
います)

そのケンプが意地を見せた事で、ようやく
シンシナティ・レッズへのトレードが決定。
しかし、またしてもレッズから『不良債権』
ホーマー・ベイリー投手を受けとる事にな
り、やむ無くドジャースは2019年の年俸
2,300万ドルを保証した上で彼を解雇
しています。

確かに『故障持ち』なら長期契約のリスク
を抑えたり、年俸もディスカウントする
事ができます。

しかし『不良債権』になる確率は高く、結果
シーズン途中のトレードが頻発し、有能な
若手が流出したり、年俸総枠の絡みで欲しい
選手が獲得できなくなるリスクも高くなりま
す。

かつて『スモールマーケット』レイズを
優勝争いできるようにチーム改革した、
フリードマンGM。
しかし今の所、彼の采配がドジャースに
フィットしているか、大いに疑問が残り
ます。

レイズで生かしたノウハウを使い、生え抜き
のスター選手を育成していく。
フリードマンGMが一刻も早く、それを実現
し、たくさんのドジャースファンを楽しませ
て欲しいと強く願います。