読書を趣味にしていると、過去に聞いた話が実はぜんぜん実体と違っていました、ということはよくある。




たとえば、TVのビジネス番組のタイトルにも引用された「カンブリア爆発」。カンブリア期に生命の多様性が爆発的に増えた… というのがその内容だけれど、これは今日では否定されている。


つまり、この時期に今の節足動物や甲殻類の祖先となる「硬い殻」を持つ動物が誕生して、その結果、化石が残りやすくなった。そして、この時期に急に生物の種類が多くなったように見えた… というのが真相。




カンブリア爆発の元になったのは、スティーブン・ジェイ・グルード博士が書いた「ワンダフルライフ」という本なのだけれど、この本はとにかく間違いが多いことでも有名。


本を読むのは、基本的にはいいことなんだけど、1冊に頼るのはやっぱり危険だよなぁ… と改めて思う。