4歳になる長女には、妊娠中から長男の心疾患の話をしていました。
長女は、長男が生まれてくるのをとても楽しみにしていて、
毎日おなかをなでなでしたり、話しかけてくれていました。
長男が産まれたら赤ちゃんがえりをするかもしれないなと思っていたけれど、
やきもちを焼かずに過ごしていた長女。
お姉ちゃんとしての自覚が芽生えてきているのか、お人形を使っておままごとを熱心にするようになっていました。
長女に生命の誕生やからだのしくみの話をしたいと思い、この本を買っていました。
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以前にもご紹介した小学館NEOという図鑑シリーズの「人間」です。
長女にはまだ理解できないこともあるだろうけれど、長男の心疾患について、病気について、私なりに噛み砕いて説明をしました。
正常な心臓はこの図鑑に書かれている通り4つのお部屋があるのだけれど、長男の心臓はこの図鑑に書かれているようなかたちではなくて、特殊なかたちをしていること。
血液循環を正常にする為、酸素を体の隅々まで送るようにする為には心臓の手術が必要であること。
優秀なお医者様が執刀してくださるのだから心配ない、生まれてからしばらく赤ちゃんは病院ですごすことになるけれど、赤ちゃんは元気になってからおうちに帰ってくるんだよと話していました。
この話を最初にしたとき、長女は
「赤ちゃんに私の心臓を半分あげたい」と言いました。
なんて優しいお姉ちゃんなんだろう・・・
すぐに言葉が見つからなくて、私はただ長女を抱きしめました。
「○○○(長女)は優しい子だね、ありがとう。
でもね、○○○(長女)の心臓は○○○(長女)のもので、心臓があるから元気でいられるの。
心臓は半分こにできない臓器だから分けてあげることはできないけれど、赤ちゃんの心臓はお医者様が手術をして治してくれるから心配しなくていいんだよ。」
そう答えるのがいっぱいいぱいでした。
長女からどんな手術なのか質問されたけれど、専門的なことなので私にはすぐに答えられませんでした。
「難しくてママにはこたえられないけれど、今度お医者様に会ったときに聞いてみるね」
そう言って、後日の健診時に確認し、私に分かる範囲内(先生から説明を受けて理解できた範囲内)で長女に説明をしました。
この本を何度も読んで、私も勉強しました。
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長女には生まれてすぐに赤ちゃんの心臓をお医者様が手術してくださること、とても難しい手術ではあるけれど、医学の発達により助かる命であるということを自分に言い聞かせるように話しました。
図鑑を読みながら、長女に心臓のしくみを説明しました。
(素人の説明なので間違っているかもしれません、もしお気づきのことがあれば教えて頂けたら幸いです)
実際に脚や腕の内側、指先を見ながら赤い血管と青い血管があることを確認して、
赤い血は、酸素が沢山入った元気いっぱいの「いってらっしゃいの血」、
青い血は、身体の隅々まで元気を送ったあとの「おかえりなさいの血」、
呼吸をすると肺で青い血が赤い血にになって、心臓が全身に血をめぐらせてくれる、
元気に生きていくためには心臓が必要なのだと話しました。
身体を循環してもどってくる「おかえりなさいの血」は、実際青色ではないけれど、皮膚を通して見える血管は青みががって見え、図鑑でも青く記載されているので青い血と説明しました。
長女は「大きくなったらお医者さんになって私が赤ちゃんの心臓を治してあげる」と言いました。
長女はおどろくほどすんなり血液循環のしくみを理解してくれて、翌朝起きてからパパにも心臓や肺のしくみの説明をしてくれ、びっくりしました。
長女の将来は長女が選択すれば良いと思っていますが、長女にこうして身体のしくみを知るきっかけを与えてくれた弟ができたのも何かの運命なのだと思います。
4歳児にはちょっと怖いかもしれないけれど、この本も買っていました。
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子どもにとってはグロテスクなイラストですが、なかなかよくできていて、
人体模型ほど場所はとらずに立体的に身体のしくみが理解できる1冊です。
長女の手の届く本棚にこっそり置いておいたら早速見つけ出して読んでいました。
購入した時、いつか長男とも一緒に読めたらいいな・・・と思っていました。
今でも長女は「大きくなったらお医者さんになって弟の心臓を治してあげるんだ」と言っています。
長男の心臓は止まってしまったけれど、いつか長女も理解できる日がくると思うので、
今は「そうだね、○○○(長女)がお医者さんになって治してくれるだなんて、○○○○(長男)は幸せだね」「ママも楽しみにしているよ」とこたえていますが、この話を聞くたびに涙がこぼれてしまうので、長女には不思議に思われているかもしれません。
近い将来、長女が状況を理解した時にどう思うか(感じるか)わかりませんが、
長女の気持ちも大事にしながら、長男も家族の一員として明るく会話のできるような生活していきたいと思っています。