旅の目的は何ですか?
そう聞かれたらあなたは何と答えますか?
私は、もちろん、あっ、わかっるって声も聞こえてきてますが
です。そんな食を中心とし、由布院という場所にどっぷり浸かれる
オーベルジュが2022年冬にオープンします(予定)。
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「ENOWA」のコンセプトは、BOTANICAL RETREAT
 都会の喧騒から離れ、膨大な自然に囲まれた由布院に位置するこの場所で
豊かな恵と四季折々の食材を使ったお料理を届けてれます。
 
 
「エノワ」は広大な土地に点在する10室のヴィラと9室の客席があり
雄大な自然に囲まれた露天風呂やレストラン、インフィニティ温泉プールも
備え身も心も癒やされる非日常的な特別な時間が過ごせます。
まさに、心も体も開放されるような施設となっています。
 
試食会の様子はインスタグラムのリールでもご紹介しています。
 
 
エノワの中にできるレストラン「JIMGU(ジング―)」のエグゼクティブシェフに
就任されたのは、中国四川省・チベット自治区出身の
Tashi Gyamtso(タシ・ジャムツォ)氏。世界のベストレストランにて
ベスト50にもランクインし、ミシュランで星も獲得している
「ブルーヒル・アット・ストーンバーンズ」にてスーシェフを務め
「Farm to Table(農場からレストラン)」の概念に接し、実体験されていますが
今回はエノワにてその実力を発揮されます。楽しみですね。
 
 
今回は来年の開業に向け都内で開催された試食会に参加させていただきました。
 
 
 

小カブ ズッキーニリブ ズッキーニ花

素材の命、土と地球の生命感を感じさせる料理を大切にしている「ENOWA」では

「間引き」した野菜も自然の恵として慈しみ料理にします。これは 農家の方への

サポートとフードロスをなくす事に繋がります。そんな発想で作られたサラダが

最初に登場しました。エノワファームで育てた蕪や大分県産のペリペニトマトを

使用ています。 ズッキーニの茎は一般に広く食されていませんが、スジを取れば

柔らかく、美味しく食べられます。 ズッキーニの花で作ったマーマレードと若い

ズッキーニのスライスを合せ、美しいサラダを作ってくださいました。

 
 

自家製シャルキトリー

サラミ、コッパハムは全て平飼いの沖田黒豚を使用。 ピクルスにした

ズッキーニの花の茎の部分をを添えています。

 
 

パンコントマテ ビーツ

パンにニンニクとトマトを擦りつけるパンコントマテですが、エノワファームで夏に

たくさん収穫できたトマトを秋〜冬にも美味しく食べる為に セミドライトマトに

加工し、生ハムジャムとクラッカーと合わせることで、エノワ風パンコントマテを

作っています。奥はビーツをソミュールに漬け乾燥させた”ビーツグミ”の楽しい食感。

 
 

マコモカルパッチョ アルプス乙女

マコモダケをスライスしカルパッチョにするという楽しいお料理。トマトのエキス
でマリネしているので、軽やかな酸味を感じます。添えてあるのは、別府産の
姫リンゴ(アルプス乙女)。姫リンゴとふじりんごを掛け合わせた品種です。
ここにアーモンドソースをかけ、 エシャロットピクルスを添えた新鮮な一皿。
 
 

4 種のじゃがいも 和牛ラード ひまわり 鴨皮クリスピー

十勝コガネは和牛ラルドと鴨の首の肉を混ぜ込みじゃがいもサラダに、
ジュリエンヌヌードル状にカット。 メイクイーンはコンフィにしサワークリーム、
鴨皮と脂をカリカリにしたチップス(塩、レモンの皮、ピメント)を添えています。 
シャドークイーン・グランドペチカはチップスに、全体にじゃがいものピクルスを
乾燥させたものをゼスト。いろいろなジャガイモ料理が楽しめました。
 

 

 

野菜ブーケ ハーブ

ビーツのヨーグルトソースで作ったピンクのソースが印象的です。 ルッコラソース、
ハーブ、そして最近のサスティナブルの一つのエッセンスとも言えるホエイを使った
ヨーグルトソースでいただく野菜のお料理です。実は目の前に生けてあった野菜が
私の前からいつの間にか消えたと思ったら、炭火のオーブンで焼かれていました。
アスパラは由布院産で、初めて温室で育てたアスパラだとか。
農家さんの安定的な収穫を考えハウスという試みをされたのかなと思いました。
そのほか、マコモダケやにんじん、蕪や九条ネギなどを使った焼き野菜のブーケ。

 

 

自家製プッラータ ポーポー

ハムも自家製ならば、チーズももちろん自家製です。酪農家・浦田健治郎さんの

牛乳を使って作られています。中には大分県産のポーポー。マンゴーとバナナの中間

のような味わいの果実で、過去2回ほど食べたことがありますが、珍しい果物として

ご紹介いただいたのを覚えています。エノワファームで採れた鬼灯も楽しいですね。

 

 

平飼い玉子 枝豆ささなば 旬雑草

別府の鈴木養鶏場で平飼いにしている鶏の卵を使用しています。平飼い=雑草を

食べている鶏なので、雑草と合わせるというインスピレーションとは面白い。

雑草はシロツメクサ、シロザ、スベリヒユ、ハキダメグサ、オキサリスです。 

大分特産のささなばをピクルスにしていましたが豆の風味が強く料理の引き締め

役としても一役買っていました。大分でしか取れないバジルオイル、クローバー

ピューレや グレープフルーツミント、ブロッコリーのピューレ、 ドライあんず、

パプリカジュースも合わせています。チーズの泡でコクも加えていました。

 

 

栗 伊勢海老 マリーゴールド

栗と栗のピューレの入った秋のアニョロッティにビスクとマリーゴールドの

泡 をかけています。栗の甘さが伊勢海老の旨味と融合した一皿。

 

 

お口なおしは、新生姜、リンゴ、新ウコンを使ったお茶。

ウコンや生姜もエノワファームで栽培されているんだとか。

 

 

熟成合鴨 ブルーベリー 生クルミ

大分県・九重の田んぼで育てた合鴨を使用し、胸肉は 20 日間熟成。

ゆっくりと火を入れ、滑らかな食感で焼き上げています。

 

合鴨はジュと内臓を使ったソースと焼いたブルーベリーのソースで。

生のくるみがアクセント。くるみもブルーベリーも大分県産です♪

 

 

秋レタス パンプキンシード 自家製チョリソー

エノワのメインとも言えるお料理です。サニーレタス、小白菜などを生ハムの油で

ソテーしています。ここに生の小白菜、ルッコラ、ハーブなどを合わせて
沖田黒豚を使用した自家製チョリソーをゼストした

「Farm to Table」を最も象徴するかのような野菜モリモリなお料理でした。

 

 

寺田本家酒粕スフレ

エノワの語源でもある”円の輪”にも因み、 ご縁でコースを締めるという意味合いを

込めたデザート。千葉県にある寺田本家の力強い酒粕を使ったスフレ。

 

 

お肉やお魚ではなく、本当にたくさんのお野菜をいただきました。

今回はエノワファームより東京まで運んでいるので

少しだ時間も経っていますが、エノワがオープンした時には

「Farm to Table(農場からレストラン)」でさらにフレッシュな野菜が

いただけることでしょう。フードロスやトレーサビリティーやサスティナビリティー

そしてダイバーシティーなど、自然の恵と循環を大切にし、さらに一歩先をいく

新たなオーベルジュは自然や地域と共生し様々な共鳴もしていくように思います。

 

オープンはまだまだ先ですが、来年の冬に向け、施設も料理も畑も

そして人材も育ち、オープンに向けて万全の準備が整えられていくことでしょう。

『ENOWA(エノワ)』という名前を見かけた時にはチェックして見てくださいね。

 

今後、また試食会などでエノワの魅力をお届けできるかどうか

わかりませんが、間違いなく注目のオーベルジュになりそうですね。

 

 

 

ENOWA(エノワ)
大分県由布市湯布院町川上 丸尾544
2022年12月開業予定

 

 

▼エノワがオープンするまではこちらのお宿で大分滞在をお楽しみください▼