世界一に4度輝いたデンマークの料理人「レネ・レゼビ」が主人公のドキュメンタリー映画です。
「北欧の素材で料理を作ると決めた瞬間からすべてのピースがぴたりとはまった。」
そんな下りから始まる映画は、世界一に輝いたレストランとそのトップに立つ
シェフの4年間の物語を描いている。
私はこの映画を料理人やレストランの映画というだけでなく
一人の移民として幼少期に差別を持った男の人生のドラマとして観ていました。
料理に興味のある人はもちろんのこと、そうでない人も見るといいと思う。
人生は日々の努力がいかに必要で、かならずある逆境に立った時に何をもって
打ち勝つのか、そして人生の幸せって何かが見えてくるはずだから。
DSC01151 (2)





今回の映画は、都内は新宿シネマカリテというnowaビルの地下1階の劇場で上映されています。
多くのシェフを抱える世界一のレストランノーマのシェフレネは毎日出勤すると
スタッフにハイタッチで挨拶するそうだ。毎週土曜日の夜、皆で集まって
料理の試食会。ノーマではそれぞれのシェフがレシピを提案し、それを
みんなで協議し、自信をもって提供できる料理が作れた時にメニューになる。
それは、今や世界が注目する最先端の料理だ。
それぞれの料理にはフィロソフィーや幾重にも重なる香りや味わいがあり、
それは一流料理店で当たり前のように出されるキャビアではなく野に咲く花や
コケなどを用いた料理。世界一のレストランはシルバーのカトラリーではない。
伝統的な料理から脱却した新たな挑戦と世界観に世界の美食家たちは称賛を贈ったのだ。
この映画内ではnomaに関わる数多くの人々のインタビューも興味深い。
そこからnimaとレネ・レゼビというトップシェフの素顔が垣間見える。
DSC01844 (2)





日本でもマンダリンオリエンタルで開催され話題になった移動式レストラン『noma japan』。
私はこういうものにいつも躊躇してしまう。だって私はそんな普通の会社員であり
そんな身分ではないから。デンマークのレストランまでいくことだってそう。
きちんとコミュニケーションできる語学の能力がなければ楽しみも半減する。
有名になった蟻は食べらないと思ったけれど、映画を見てみるときちんとした
語学力を身に着けて、やはり世界を食べ歩くのは楽しいことかもしれないと
思ったほどの衝撃を受けた。やはり料理の世界はクリエイティブに溢れていて
その創造物を鼻や舌や視覚、はたまた聴覚を使ってみることが出るから。
DSC01845 (3)



この日は、レフェルヴェソンスの生江シェフとフロリレージュの川手シェフ、
そしてコラムニストでありベストレストランの評議員でもある
中村孝則氏のトークショーがあった。その中で日本でレネをアテンドした
生江シェフからは、そのエネルギーの大きさや探求心に関して伺うことができた。
海外から見る、見られている日本のポイントもかなり興味深かった。
中村氏からは今後のベストレストランの動向なども伺った。




そうそう。この蟻を使うことに関してもお話をうかがえた。
蟻など食べたことはないが、地域のよって香りが違うらしい。
例えば白神山地は胡椒の香り、千葉は山椒の香りなど。






レフェルヴェソンスもフロリレージュもうかがっているレストランなのですが
クールな性格の私は何事にも熱くならない性格ですが、ロリレージュの川手シェフ
とフードエッセイスト平野紗季子さんのトークショーのチケットも、
友人がチケットを取ってくれたり棚ぼたで映画に先駆けて行われたトークショーにも
伺えました。フ川手シェフいわく「ノーマは世界一幸せにしてくれるレストランだ」と。
DSC01150 (2)


2人のシェフのそれぞれの感じ方や考え方の違いもまた興味深く
楽しいトークショーでした。





nomaは5月下旬まで公開予定。




チケットはシネマカリテオフィシャルサイトで
http://qualite.musashino-k.jp/now.php#1458273076