(手から手へ  詩 池井昌樹  写真 植田正治)

    やさしい父と やさしい母から やさしさだけを手渡され
    とまどいながら 石ころだらけな険しい道を歩のだろう。


この本は絵本?のような絵本でないような、写真集でもないし、という絵本です。

植田さんは有名な写真家ですね。ご存知な方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
私も一度植田さんの写真展に行った事があります。
この深い深い池井さんの詩と、植田さんの家族の写真とのコラボ
が絶妙なバランスとなっている絵本だと思いました。
子どもにはちょっと難しいですね。
この絵本は是非大人の方に読んで頂きたいです。
そしていろんな事を感じて頂きたいと思います。



この絵本を企画・構成された山本純司さんは、この池井さんの「手から手へ」の詩の朗読を聴かれた時に「ただならぬものを感じた。詩の調べと言葉の断片が、体にまとわりついて
離れなかった、まだ見ぬものに、人にとって大切なものに、出会ったに違いない」と思われたそうです。
私も全く同じことをこの詩から感じました。
この詩の朗読を聴いて鳥肌がたったのを覚えています。
山本さんは「これは絵本になる絵は植田さんの家族の写真だ」と閃かれました。


私は植田さんの写真を拝見した時に昭和の懐かしさを感じました。
白黒の写真で植田さんの独特のアングルが面白かったです。
その植田さんの写真とこの池井さんの詩がひとつになって絵本になったのは驚きでした。



やさしさを捨てたくなったり
何処かへ置いて行きたくなったり
またそうしなければ歩めないほど
そのやさしさが重たくなったら
そのやさしさが苦しくなったら

そんなときはひかりのほうを向いていよ

私が何か語るよりも、この文章が全てを物語っていると思います。

何かを考えさせられますね‥‥。