田村side




入学式の日の放課後


電車の時間が近づいてきていた、急いで駅に行かなくちゃなんて思っていた


なんとなく隣の教室をみると、外を眺めている男の子がいて、外を見ているその表情にとても惹かれた


「あの!!」

「はい、、?」

「あ、えっと、、人違いです、すみません」

「大丈夫です」



その男の子は席を立って、そのまま教室を出ていってしまった



「えー!!なにその話!!やっぱそこから恋に発展して行くんじゃないの!?」

「まりなちゃんほんまに朝からうるさい、、」

「もうちょっと、保乃の王子様について教えてよ」

「王子様、、あ、結構身長は低めで、無愛想って言うか」

「あー隣のクラスか、んー、何となくだけどさ、その子やめといたほうがいいかも」

「えー、なんでなん?」

「、、あ、授業始まるからまた今度!」



授業中もたびたび頭に浮かんでくるあの男の子


一瞬しか目があってないけど、可愛い顔をしていた。その子のことを考える度に体温が上がっていく気がした



「保乃ー弁当いっしょにたべよー」

「ええでーあ、由依さんも一緒にいい?」

「バレー部の先輩だっけ、大丈夫!」



中庭にあるベンチで3人でご飯を食べている



「えー!由依さん彼女さんいたんですか」

「最近出来たんだよね」

「いいなー!保乃も最近恋してるんだもんねー」

「なっ、、そうやけど、」

「ふふ、保乃の好きな人かー」



弁当を食べながら恋バナをして昼休みが終わった


由依さんが帰る時、あのときの王子様が、由依さんの方へ駆け寄るのが見えた



「保乃、やっぱりあいつはやめた方がいいよ、その、あいつさ、、」



まりなちゃんが小さい声で何かを話しているのを若干無視しながら私の視線は由依さんたちに向いていた


話し終わったのか王子様はまりなちゃんを見るとこっちに駆け寄ってきた



「松田ー!」

「うわーーなんだよ」

「久しぶりだと思って」

「そうだけどさー、友達のたむっ、」

「田村保乃です!名前聞いてもいい?」

「ひかる、、」

「あーごめんねこいつ初対面には毎回これなんだよね。全然気にしなくても、」

「あの!ひかるくんは由依さんとどんな関係なん、?」

「どんな関係、、由依さんの彼女の、、弟です」

「あーそうなんや!!」



そこからひかるくんとお話をして、少しは心の距離は縮まった気がした。まりなちゃんは私たちがそれなりに喋れるようになったら別のお友達の所へ行っていた



昼休みが終わりのチャイムが鳴り、一緒に教室まで帰ることになった



「ねえ田村さん」

「んー?」

「今日さ、放課後図書室で少し話せないかな」

「大丈夫やけど」

「ありがと、じゃ放課後」



平気そうに話せているがとてもドキドキしているし、なんなら目が合っている時、叫び出したくなるくらいひかるくんの顔が整っていて、女の子かよって言いたくなるくらいの顔面で、、


気持ちが零れてしまいそうで怖くなる





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インスタとamebaどっちで載っけていくか迷い中!!