最近、朝になるとため息が出る。起きて、眠気がなくなると今日も仕事か、、とか本当に嫌な気分になる。


休みの日でも仕事に行かなきゃ行けない日がまた来るんだな、とか


世界に夜しかなければいいのに、なんて考えもしたけど、夜しかなくたって仕事をしないといけないのは変わらないから、、


なんてくだらないことを考えてしまう




完全に身体を休ませる睡眠をとっていたのに、頭を叩き起すようなチャイムで目が覚めた


「んー、、」


時計を見ると朝の七時


まだ6時間しか寝れていないのに、天ちゃんはもう私の家に来た。どれだけあの女の子たちを探したいんだろうか


「んもー、早すぎやろー、、保乃6時間しか寝れてへん、、のに、」

「自販機の横にいたから連れてきちゃった!」

「え、、あ、とりあえず、どうぞ」


朝早くから来た天ちゃんは不思議な女の子を2人連れて保乃の家に来た。昨日はあんなに警戒していたのに、興味無さそうにしていた女の子が天ちゃんに懐いている


こんな朝早くから急に来て不思議な女の子たちを連絡もせず連れてきましたって、ちょっと怒りそう、、


「昨日のおねえちゃん」

「んーどうしたん?」

「おねえちゃんたちといっしょにいたい」

「、、そっか、」

「あ、こっちの子がひかるちゃんで、この子が夏鈴ちゃんなんだって、」


昨日警戒心をむき出しにしていた子がひかるちゃん、興味無さそうにしていた子が夏鈴ちゃんか


「なあ、夏鈴ちゃんとひかるちゃんちょっとだけ汚れてるから天ちゃんとお風呂入って来た方がええんちゃう?」

「え、朝風呂!?最高!!ひかるちゃんと夏鈴ちゃん入ろー!」

「かりんはいる、ひかるもはいるやろ?」

「、、やだ」

「ひかるちゃん、お風呂気持ちいよ?泥とかもついちゃってるし」

「やだ、」


天ちゃんも保乃もすごい困った顔をしていたと思う。夏鈴ちゃんは、何も考えてなさそう


「じゃあ天と夏鈴ちゃんお風呂入ってるから入りたくなったらひかるちゃんもおいで?」

「、、、」


昨日の夏鈴ちゃんと同じ人とは思えないくらいに天ちゃんに懐いていた。さて、、どうするか、


「ひかるちゃん足についた泥拭いてもええ?」

「、、」


無言で首を横に振るひかるちゃん



「、、泥拭いて、傷の消毒せんと保乃の家に夏鈴ちゃんもひかるちゃんも入れられへんで?」

「きれいする、、」



きつい言い方をしてしまったかもしれない。ひかるちゃんは少し泣き声で言っていた


天ちゃんと夏鈴ちゃんがお風呂から上がってくると、ひかるちゃんはすぐに夏鈴ちゃんのところに走っていった


夏鈴ちゃんとひかるちゃんがご飯を食べている間に天ちゃんと話をすることにした



「なあ、どうするん」

「育てる」

「そんな簡単じゃないことぐらい天ちゃんもわかるやろ、?そもそもご両親とか、」

「夏鈴から聞いたんだけど、2人とも多分児童養護施設で育ってるんだと思う」

「聞いたのに思うってどういうことなん」

「まだ夏鈴たちあんなに小さいのに児童養護施設なんてわからないでしょ」



確かに



「じゃあなんでそう思ったん」

「夏鈴がね、、」



天ちゃんが夏鈴ちゃんから聞いた話は、色んな人からお世話してもらっていたこと、夏鈴ちゃんとひかるちゃん以外にもたくさんの子供たちがいたこと


確かにそれを聞けば児童養護施設で育ったと言うのにも納得する


でも、それだけで夏鈴ちゃんとひかるちゃんと一緒に過ごすことになるかと言ったらそれは違うと思う


ということで、私と天ちゃんはとりあえず2人を家に置いて、悪いことはしないようにと忠告をしてから、保乃の家から1番近い児童養護施設に行くことにした