教師時代のお話。

私立中高一貫で働いていたので、結構遠方から通ってくる生徒がたくさんいました。

通いやすさは学校選びの大きなポイントではないかと思います。

 

中一の担任も経験あるのですが、

まだ小学校を卒業してほやほやの生徒たちは体も小さく、中身も全然小学生。

通学に1時間かかる子はザラで、遠い子だと2時間くらいかけて通学していました。

 

正直、見ていて「かわいそう・・・」という気持ちはありました。

それでなくても知っている子が誰もいないアウェーの学校で、毎日気を張っているのに

学校から帰ったらもう19時過ぎになってしまう。

荷物も多くて、体力がまだ無いので帰宅したらへとへと。

さらに宿題、小テスト、定期考査、部活動、学校行事と大忙し。

教師としては、「早く寝て睡眠時間しっかりとってください」と言いたいけれど

お友達とLINEしたりゲームしたりする時間も若い子たちには大事な時間だと理解もできる。

そうなると睡眠時間を削って授業中にぼんやりしてしまったり。

 

あとやっぱり通学時間は大人の目が離れるので

犯罪やいじめの被害・加害のリスクがぐっと上がるんですよね。

あとケガや災害など、何かあった時にすぐに駆け付けられないというのも心配の種です。

 

ということでやっぱり、あまり遠い学校に中学から行かせるのは

けっこういばらの道だと思います。

 

でも、本当に驚くんですが子どもの適応能力はすさまじく

なんだかんだ、秋くらいにはその生活にすっかり慣れて、毎日元気に過ごせるようになるんですよね。

私個人の考えとしては、通学の時間が長いのは単純に時間がもったいないなと思うけど

上記に色々と書いた心配事は、子どもは案外クリアすることはできます。

家が遠い子ばかり成績不振だったりとか、欠席が増えたりとか、

そういった偏りはあまり無かったです。

毎日の長時間通学で体力と根性がつくという効果もあるのかも。

 

遠いけど、頑張る!と子どもが言っているなら、信じてGOを出してもなんとかなります!

ただ防犯、トラブル回避、有事の際の対応等は子どもの努力だけではどうにもならないので、

そのあたりは家族でしっかり話し合ったりセーフティネットを考えておいたりする必要があると思います。

 

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