ちょ、ちょっとNHKさん、8時台ですよーーー!!アセアセアセアセ

と思いながらも、美しく切ない場面に、もっと見せてーと思ったのは私だけではないはず!!照れ←コラ。

 

ついに結ばれたまひろと道長ですが、それはハッピーエンドではなく、ここで一生の別れになってもおかしくないくらいの(ならないけど)「幸せだけど悲しい」逢瀬でありました。満月が美しかったですね。二人にとっても忘れらない月になったのではないでしょうか?きっとこの先も満月を見るたびに二人はお互いを思い出すことになるのかな…と思うと、やはりこの先道長が読む有名すぎるほどの満月の歌にはなにか別の意味があったりするのでは?と思ってしまいます。

 

しかしここに至るまでのまひろと道長の文ですが、すれ違いがすごくてちょっとそこはおかしかったです。道長の熱烈な仮名文字ラブレターにめっちゃ冷静な漢詩で返すまひろ…(爆)。この時代、女性が漢詩で文を返すことってあったのかな…??(行成殿も珍しいとは言っていましたけど)なかなか面白いなぁと思いました…けど、仮名=女性 漢詩=男性というイメージがある時代、あえて逆に…ってそれ現代のジェンダー問題ぶち込んできたなら、ちょっと違うだろって思うけど(最近なんでもかんでもぶち込みすぎ感あり…)、まひろの頭の良さを表現するあえての演出だと思っておきます。そして最後は根負けしたように漢詩で会いたい気持ちをぶつける道長…(苦笑)。あ、行成殿といえば、道長から文の相談受けた時ちょっ…いやかなり微妙な表情でしたよね。もしかして道長のこと好きだったりする…?いままでそういう匂わせあったのかな?あまり彼のこと見てなかったので気づかなかったけど。

 

引用した和歌や漢詩についてはこちらのサイトをどうぞ。

【光る君へ】第10回「月夜の陰謀」回想 陶淵明と古今和歌集が象徴した2人の違い 「志」を説くまひろと「心」を訴えた道長 紀貫之「仮名序」の影響力とは

 

話は戻って、まひろ、直秀には「行っちゃおう…かな…」って言ったのに、道長は完全拒否でしたね。そりゃそうですよね、苦労したこともないお坊ちゃまが遠くの国で生きていけるわけがない。「身分」というものを痛いほど理解しているまひろには道長がやるべきこともしっかり理解している。本当に頭のいい女性であります。

 

そんな切ない場面のあとに、藤原家最大の策略シーンなわけですが、緊迫した中にも、花山天皇の女装、手紙忘れちゃった!、女房に見つかりそうになって逢引のふりする道兼…と、緩急つけての見事な「寛和の変」でありました。
 
さて、まひろ家の事情ですが、まひろは妾の元から帰ってこない父を心配…ではなくてこの父を繋ぎとめる女ってどんな??という気持ちから女を見に行ったと思うのですが、この「垣間見」の場面も源氏物語を思い出させました。当時はみんな垣根の隙間から覗き見したんですよね。
また、父が女の元から帰れないのは病に臥せっている彼女を見捨てられないからということで、まひろは意外にも協力を申し出ます。子どもの頃は妾のところに行く父が嫌だったのにね、母が「大人になればわかりますよ」みたいな言葉をかけていたと思うのですが、ここで何か回収された感じがします。この先道長が妻たちとたくさんの子をもうけますが、まひろはそれも受け入れてずっと見守ってゆくんですね…。
 
父が女を見放さないというのは、光源氏のそのものでもあります。光源氏は遊んでる浮気者!というイメージが強いかもですが、契った女性はけっして見放さないんですよね。そこはすごいなと思っていて、実際の紫式部の理想かと思っていたけど、実は身近にそういう人がいたのかも…なんて想像するのも楽しいです。
 
ということで次回も楽しみです。