春はあけぼの。やうやう白くなりゆく山ぎは、すこしあかりて、紫だちたる 雲のほそくたなびきたる。

夏は夜。月のころはさらなり。やみもなほ、蛍の多く飛びちがひたる。また、 ただ一つ二つなど、ほのかにうち光りて行くもをかし。雨など降るもをかし。

秋は夕暮れ。夕日のさして山の端いと近うなりたるに、烏の寝どころへ行く とて、三つ四つ、二つ三つなど、飛びいそぐさへあはれなり。まいて雁などの つらねたるが、いと小さく見ゆるはいとをかし。日入りはてて、風の音、虫の 音など、はたいふべきにあらず。

冬はつとめて。雪の降りたるはいふべきにもあらず、霜のいと白きも、また さらでもいと寒きに、火など急ぎおこして、炭もて渡るもいとつきづきし。 昼になりて、ぬるくゆるびもていけば、火桶の火も白き灰がちになりてわろし。



枕草子 清少納言

著作権発生しないため全文掲載。





中学2年生の時に全文暗記するテストがありました。

その時になんて美しく端的に四季を表現した文章なんだろうと衝撃を受けて
将来国語の教師になりたいと夢見る事になりました。

ずっと教師になりたかったのですが大人になり
私人に何かを教える事向いてないなと思い直し軌道修正しました。

マスコミ関係を学んでいましたが、
大学は文学部卒です。

就活氷河期のためとりあえず受けた不動産会社に合格し
大学卒業後不動産会社に勤務することとなりました。

教師の夢は叶わなかったけど、
私の夢が出来たのはこの随筆に出会ったからです。



話は戻り枕草子。

四季のある日本に生まれて良かったと心から思います。
文章だけで情景が浮かびます。

春はあけぼの。
夏は夜。

秋は夕暮れ。
冬はつとめて。



私は昔から四季を感じる事をとても大切にしています。
日本に生まれて良かったと思う事のひとつは
四季がある事。

父はブラジルで誕生。
叔父はブラジルに永住権もっているためブラジル在住。
ブラジルに何度か訪れていますが
四季はあるんだけど日本ほどはっきりしてません。


日本のはっきりとした四季。
植物も空の色もにおいも季節によってうつりかわる事を
感じることができて幸せです。





屋号にさくらを付けたのも四季が好きで、
特に春が好きだからです。

最近は地球環境問題で日本の四季も変わりつつあるように感じます。

そんなに開発する事ある?という所まで開発が進み
森林伐採が進み。

子供たちにも美しい四季を感じてほしいし、
自然豊かな環境を大切にしてほしいと心から願っております。

これからも美しい自然や美しい景色
子供たちが大人になった時にも
美しい四季を感じられるような日本であってほしいなと思います。


私にできる事を考えながら今日も一日頑張ります。