少し前に山種美術館に行きました。

足を運ぶのは2度で、前回は川端龍子展
龍子の『爆弾散華』という作品に心を奪われたこと、今でもあの衝撃、鮮明に覚えています。

また、ここの美術館の落ちついたオトナな雰囲気・鑑賞しやすい規模…
大好きです‼️
(展示室画像お借りしました)


今回は夏に相応しく
『水を描く』というテーマで、
『水』に関する様々な作品たちに会えました。


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会場に入ると1番に目に入ってきた
東山魁夷『緑潤う』
この絵を見た瞬間、
この作品だけではなく、この展覧会に目も心も鷲掴みにされました。。。
氷が溶けるような、魁夷の癒しの緑。。。
すっかりココロ奪われてしまいました。

面白かったのは…
速水御舟『埃及土人の灌漑』
1930年の渡欧時、御舟がイタリア、ギリシャ、フランスなどの他、ナイル河氾濫期のエジプトにも訪れ、ここでは人々の暮らしや風俗に特に関心を持って描いた作品とのこと。

カラスの表情や、水の流れの描き方にトキメキました。


川端龍子『鳴門』
とても大きい作品ですが、
スケール感、全く伝わりませんね。。

実際のサイズ感としては…
こんな感じです‼️
(山種美術館SNSよりお借りしました)

横幅8mを越えるこの大作には、群青の絵の具が約3.6kgも使われているとのこと‼️

以前龍子展でもこの作品をみましたが、とても大きな屏風絵なのです。

唯一撮影可能だった作品。📸

書道をずっとやってきた私目線では…
やはり、名前の筆跡落款がどの作品においても気になります。

画家の多くが筆の名手であろうことはいうまでもありませんが、やはりその筆跡個性が出ますよね。

鳴門の荒波の横に停泊する頼りない舟。
そんな舟の横の小さな花。
ひとときの安らぎを感じられます。


加山又造『波濤』
こちらは、『ザッパーン』波の砕ける音が聞こえてきそうなカッコいい作品‼️


千住博『ウォーターホール』
これは細かな水しぶきの『サーーーッ』というような音が聞こえてくる作品です。
この作品を見るのは2度目ですが、作品に近づくと、マイナスイオンを浴びているような…そんな錯覚にさえ陥ります。。。

他にも…
『色を使ってみたらいい。例えば、赤』
と、オランダ人の友人の言葉から描いたという
同じく
千住博『フォーリングカラーズ』

写真では全く伝わりませんが…
ちょうど目線の高さに、写真のような順に、展示されていたコチラの作品。

左側の赤から順番に視界いっぱいにその絵を見ながら緑、橙…と右側に移動しながら眺める。。。

『ひょっとしたら、こういう滝が実在するのでは?』

…そんな、なんとも不思議な感覚に陥りました。


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この展覧会の今回の私の中の1番はコチラ。
奥田元宋『奥入瀬(秋)』
178.0cm×221.0cmという大作です。
確か、元宋72歳?ころの作品とあったように思います。

実際のサイズ感は…
こんな感じ。(山種美術館SNSよりお借りしました)

『70を過ぎても創作意欲は衰えず、体力的にも80歳くらいまでが限界だろう…とこの頃から大作を描いていった』…そんなような説明書きがあり、その元宋の意欲・気力にさえ感動しました。
ちょうど先日聴いたネルソン・フレイレさんと同世代の頃の作品ですよね。。。

とにかく筆舌しがたいくらい素晴らしく、感動しました。
作者の生命力?のようなパワーを感じられる作品でした。



静のエネルギー
動のエネルギー



音楽も絵画も作品やそれを手がける方によってさまざまで、その作品や作者のエネルギーを肌で感じられることは本当に素晴らしいことだと感じます。


この暑い夏。
個人的にとてもおススメの星5つ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
そんな展覧会でした✨


ウォーターホールは持っているので、今回購入したポストカードはコチラでした。

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⭐️ネルソンフレイレさんの紡ぐ、ステキな音楽に触れてきました。


ドロン。