大学院入試の数学を解く:岩澤分解

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昨日公開された平成31年度東京大学大学院数理科学研究科の院試問題(専門科目A)で岩澤分解の問題があったので解いてみました。



これはまずAの転置行列とAの積を考えてTを消去するのが定石。(成分に誕生日の6と26が出てくるのが素敵😊)その後は成分計算で簡単に解けます。DとUが一意に決まることからこの分解が一意であることが分かります。(一般の場合も成立)


なおリー群の分解にはこのほかにもCartan分解、Bruha分解、極分解などたくさんあります。こういったものは幾何学との繋がりもあって非常に面白いです。

また岩澤という名がついた岩澤理論というものがあります。これは整数論の一分野といって良いと思いますが、かなり難しいので理解するのに時間がかかりそうです。(独学では厳しい?)