職場で
『たまには飲みに行こう!』
と、仲の良いグループで話が上がっていた。
とても行く気にはなれない。
私は断った。
アフターピルの副作用で体も辛かった。
それでも帰り際に、
珍しい人が声をかけてきた。
職場でもあまり話したことのない子。
『たまにはイイじゃないっすか。行きましょうよ。』
笑顔が妙に…刺さる…
しゃあない…
行くか…
いつもの仲良しメンバー2人と
初顔のメンバー1人と私の4人で飲みに行った。
私は外では絶対酔わない。
どんなに飲んでも酔わない。
吐いても酔わない。
それだけ酔うことに警戒している。
すると、その初顔の子が
初顔『ずっと思ってたんすけど、言っていいっすか?』
私『何?』
初顔『やっぱいいですw』
私『だから何だよ!?』
初顔『いや~◯◯さんて、強そうですけど、
その一本通った様に見える筋、折ってあげますよ。』
は??
コイツ何が言いたいんだ!?
折れるもんなら折ってみやがれ!
私『どーぞ!気持ち悪いから言ってくれる?』
初顔『◯◯さんは、一体どうしたいんですか?
俺は貴女みたいな生き方はしたくない。楽しそうな顔してないもん。』
は?
その時一気に怒りの感情が私に戻った。
私『あんたみたいな小僧ッ子に何が分かる!』
その場から一旦私は外に出た。
怒りで涙が出ていた。
悔しかった。
死にたいと思っていた自分が…
悔しかった。
楽しく生きるってどーすりゃいいんだ?
仲良しメンバーになだめられ
店に戻ったが…
初顔『俺、なんか悪いこと言いました?まぁ気にしないでくださいよ~』
このクソガキ!まじでコ◯ス!!!w
と思ったけど、なんか久々に泣いたし笑った。
内側からかけられた錆びた施錠ごと
ノックもなしにドアごと蹴り倒された。
その頃は
施錠は壊れてるのに
自ら外を見てみようとする
そんな勇気がなかった…
ただあるのはドアを壊された怒りだけ。
傷つきたくないからと
防衛本能で感情が薄い。
あの事件から6年経っていた。
6年間しんだように生きていた。
この初顔君がのちに
真っ暗な部屋の中で座っている私の
一点の光となる。