2 不思議な人




次の日。いつもどうり登校した私は教室に入るなり
昨日カラオケに来ていた綾を含め、クラスの女子に

「昨日悠矢くんとどーなった!?」

と質問攻めにあった。





なんとかその輪を抜け出し自分の机につき、外をぼんやりと眺めていた。

私の席は窓側の一番うしろ。しかも周りには背の比較的高い男子や女子。一人でぼんやりすることが好きなあたしからしたらとっても都合のいい席だった。






空を飛んでいる鳥を見ていると前の席の男の子が話しかけてきた。





「斉藤さんおはよう」

とっても爽やかな挨拶だった。彼はいつも清潔的で、クラスでは学級委員、先生からも熱く信頼されているいわゆる欠点のない好青年だった。

クラスメイトからは『王子』と影でこっそりと呼ばれているらしい。

体育の時間なんかで彼がバスケでもサッカーでもシュートを入れれば、女子はキャーキャーと意味のわからない悲鳴にも似たような奇声を上げるほどのモテっぷりだ。





その彼の名前は舜。大崎舜。




なぜ大崎舜が朝から私に挨拶をしてくるかわからない。

だがしかし、毎朝のことなのだ。

私に男子が話しかけてくるのなんて、何か用事があるときぐらいで
特に用事がないのに私に声をかけるのはこの大崎舜という人くらい・・・・。



あたしはこの人が何を考えているのかが全くわからなかった。

不思議な人。それが大崎舜だった。





あ・・・。

1人。私に用もないのに話しかけてくる人。


                              悠矢という人・・・・。