小松を出発すると再び内陸部を走行することとなります。在来線より遠回りすることとなります(在来線より600m長くなっている)。小松の市街地の中を通るようになることを避けるためです。

進行方向左手に見えてくるのは木場潟という湖です。海跡湖です。そのため水深は2mと浅く農業の調整池としての役割や自然豊かで様々な野鳥が飛来することでも有名です。1周サイクリングをしてみると楽しいかもしれません。また湖面が穏やかなのでカヌーの競技場としても使われています。他には桜の名所として知られており春なら車窓から桜並木を楽しめるかもしれません。

少し走行したあと見えてくる田んぼの中にある建物はこまつドームです。天候が悪い日本海側で天候に左右されずによくなるような施設として1997に建設されました。ドームを名乗るだけあり野球ができるように整備されています。まあドームが小さすぎて硬式野球はできませんが。最もドームが車以外でのアクセスが困難なところに存在するためイベント誘致は進んでいないそうです。設備の補修などで多額の費用がかかるでしょうし将来が心配になるところです。

そうして加賀温泉です。加賀温泉は通過線を備えた2面4線の駅です。福井が1面2線なのでそれのバックアップという側面もありそうです。ダイヤ上は加賀温泉で列車の通過待ちを行うことはないようですが大阪まで全線開業すれば本格的に使われるということでしょうね。また、ダイヤ乱れ時に臨時でつるぎがかがやきの退避を行ったという事例もあるようです。東京方面のかがやき、はくたかと大阪、名古屋方面のつるぎで系統分離しているのは遅れを広範囲に波及させないためでしょう。まあ波及してしまった事例も存在するそうですが。

そんな加賀温泉の駅舎ですが外観を格子状にしたり内見の一部に木目調にしたりと加賀温泉郷のおちつきとくつろぎを表現しているそうです。

また加賀温泉には除雪車両の車両基地も設置されています。

加賀温泉の発車メロディーの作曲者はユーミンです。

加賀温泉の出発後すぐに防音壁が設置されています。すぐちかくに住宅が立ち並んでいることや分岐器を頻繁に通るからという理由があるからでしょう。

加賀温泉の次は芦原温泉です。この間に県境をまたぎます。間に山岳区間にぶち当たるかと言われればそういうわけでもなく分水嶺となる牛ノ谷峠の標高は80mとかなり低いです。しかし全長約6kmの加賀トンネルなど2本のトンネルで県境をぶち抜くことになります。北陸本線の方の県境のトンネルに当たる熊坂トンネルは802mとかなり短いですが新幹線のトンネルがとても長い理由は雪対策や騒音対策のことを考えると1本にまとめた方が効率が良いからです。そのためトンネルの途中でわざわざ高度を上下させています。

また、この加賀トンネルは建設にとても苦労したトンネルで北陸新幹線の延伸が1年遅れた原因にもなっています。建設に難航した理由はインバート隆起、つまり地圧でトンネルの外壁が内部に押し戻されたからです。原因はここ一体の地質が軟弱だったことです。かの鍋立山トンネルと同じ理由です。建設に22年かかったという最恐鬼畜山岳娘です。さすがに鍋立山ほどの大変さはなかったものの開通が遅れてしまったということです。

そうして芦原温泉に到着。芦原温泉の近くには大きな駐車場があります。芦原温泉はあわら市の中心からは離れており丸岡や三国からの需要を拾うための駐車場だと思われます。二次交通が貧弱にならないためにも駐車場の整備は必要だったということでしょう。450台まで停められるので満車で停められないということはないと思います。

芦原温泉の発車メロディーの作曲者は堀田庸本さんです。