傷つくのが嫌。
多くの人が思っていること。
なんたって、人は、危険と感じるものを避ける性質があるから。
ただ、多くの人は、些細な傷を負うことも嫌がっている。
危険ではない傷を負うことさえも嫌がっている。
どんな傷も負うことは嫌としている。
だから、傷を負いそうなものを遠ざけ、極力、近づかないように、避けるようにする。
多くの人がやっていること。
だが、これでは、自分のためにならない。
むしろ、傷から避けることで、自分自身を傷つけている。
もちろん、どうしようもなく深く傷つくことであれば、避けて、自分の身を守ることは大事なこと。
けど、些細な傷から逃げていては、自分自身がだめになっていく。
ゆえに、些細な傷くらいは受け入れる。
だって、そうした多少のストレスがあった方が、人はより良く生きることができるんやから。
それに、自分の人生では、自分に乗り越えることができないような傷を負うことはない。
どんな傷も、自分に乗り越えることができるもの。
そのため、負う傷に対して、過剰にとらえる必要はない。
もっと気楽にとらえるくらいで丁度良い。
なのに、気楽にとらえることができる人は少ない。
多くの人は、大げさにとらえている。
では、どうして、負うかもしれない些細な傷を大げさにとらえているのか。
それは、過去に負った傷の記憶があり、その時の感情が残り続けているから。
癒すことなく、自分の中に留まり続けているから。
しかも、無意識の内に、こうしたものに執着しているから。
手放した方がいいものであっても、執着しているから、手放すことができない。
むしろ、執着することによって、自分自身を苦しめている。
なんたって、過去に負った傷において、その時の記憶や感情に執着すればするほど、自分が負う傷に対して過剰にとらえるようになるから。
過剰にとらえるから、些細な傷であっても、拡大して大げさにとらえてしまう。
些細な傷を大げさな傷にとらえるから、怖れを抱き、何もできなくなる。
よって、過去の記憶や感情に執着したって、あまり、意味がない。
なんせ、人は、過去を生きているわけではないから。
どんな人も、どんな過去があろうと、今を生きている。
今を生きているにもかかわらず、過去の記憶や感情に執着して、過去の自分として今を生きる人がなんと多いことか。
これって、実は、今の自分を否定することであり、今の自分に対しての冒涜。
自分で自分に失礼なことをしている。
過去に負った傷は、どれも自分にとって素晴らしい経験。
今の自分にとって、貴重な糧となっているもの。
だからこそ、一つ一つすべてをしっかりと受け入れる。
執着しても仕方がない。
「ありがとう」と感謝の想いを伝えて、執着を手放す。
過去に負った傷は、自分を成長させるために負ったもので、自分を苦しめるために負ったものではない。
ゆえに、感謝の対象となるものであって、執着の対象となるものではない。
そのため、これから負うかもしれない傷に対しても、感謝の対象としてとらえなよ。
なんたって、自分をより高めてくれる素晴らしい教材なんやから。
なのに、「傷なんて負いたくない」と思っていると何もできなくなる。
何もできないのは、自分のためになるものではない。
自分のためになるように物事をとらえる。
これは、重要なことなんやで。
よって、過去に負った傷に対しては、改めて、感謝の想いを伝えなよ。
感謝の想いの前には、執着は太刀打ちできないものだから。
それに、過去に負った傷に対して、その時の記憶や感情に執着を抱いていると、これから負うかもしれない傷に対して、マイナスにとらえてしまう。
だが、感謝を抱くようにすると、これから負う傷に対しても、感謝の想いを持って受け入れることができるもの。
過去の自分と向き合い、執着を手放すことは、今の自分に大きな影響を与える。
今の自分に大きな変化を与える。
なんせ、執着を手放せば手放すほど、心が軽くなり、心の自由度が高まるから。
心の自由度が高まれば、行動に対しても、自由道が高まる。
これまで抵抗を強く感じていたものでさえやれるようになる。
力をつけることだけが、前に進むことができる方法ではない。
心を楽にすることも、前に進むことができる方法なんよね。
そして、多くの人は、心に傷を負い、何かしら制限を設けているもの。
しかも、こういったものに対して、執着しているもの。
だったら、この執着を手放すことで、制限を和らげるなり取り除くなりしたら良い。
それだけで、心は軽くなり、これまでと意識すること、考えること、見る視点などに変化が生じるから。
心の変化は、意外と早く、目に見える形となって現れる。
自分を変える上で、心と向き合うことはすごく大事。
ゆえに、意識して、心と向き合いなよ。
自分の中にある執着を取り除きなよ。
特に、傷を負った時の記憶と感情に執着することを止めなよ。
すると、着実に心は軽くなるから。
これから負うかもしれない傷を受け入れることができるようになるから。
今まで以上に行動ができるようになるから。
案外、そういうものなんやで。
サコヤンの独り言。
「過去に負った傷の記憶や感情に対する執着を取り除くと心は楽になる」