将来に対する不安。


多くの人が抱えている。


人は皆、未来に向かって生きるのだが、その未来がどうなるかなんて誰にも分からない。


予測はできるが、その予測通りになる保証はどこにもない。


どうなるのか分からないからこそ、不安を抱く。


ちゃんと自分がやっていけるのか分からないから、不安を抱く。


そして、将来の不安に対して、どうとらえるかは、大きく次の三つに分かれるのではないか。


将来の不安を感じ、それをどうにかして埋めようとする人。


将来の不安を感じているのだが、考えることに危険を感じ考えることを止めている人。


将来に不安があることをすべて受け入れた上で人生を生きている人。


将来の不安をどのようにとらえるのか。


これによって、その人の生き方が決まってくる。


どのように考え、どのように動くかが決まってくる。


ただ、将来の不安をマイナスにとらえている間は、マイナスに考え、マイナスに動くことになるだろう。


無意識とはいえ、多くの人が、こうして生きている。


なんたって、将来の不安をどうにかして埋めようとしている人はたくさんいるから。


お金を得る、自分の力を高める、人との競争に勝つ、こうして、将来の不安を埋めようとする。


でも、不思議なもので、どんなにお金を得ても、自分の力を高めても、人との競争に勝っても、将来の不安はなくならないもの。


むしろ、得るものが増えれば増えるほど、それを失いたくない想いが強まり、守ろうとすることに意識を注ぐことになり、かえって、将来の不安は強くなることが多い。


不安を和らげるために動いていることが、逆に、不安を強めることにもなる。


何かを得るだけでは、何かを付け足すだけでは、不安は和らがないし、なくならない。


また、将来に希望が抱けない人は、将来のことを考えることが苦痛であるため、将来のことを考えること自体を封印しているもの。


将来のことを考えることに心理的ブロックがかかってしまっている。


考えることを危険と思いこんで…


ゆえに、考えることができなくなっている人もいるんよね。


将来の不安は強く抱いているのだが、考えることができず、将来に対して何の対処もしないまま、今と同じように時を過ごしていく。


これはこれで、危険。


だって、最悪の場合、危険な状況に突っ込むことになるから。


ただ、将来の不安を何かしらの手段で埋めようとしている人も、将来のことを考えることに心理的ブロックがかかっている人も、どちらもプラス的な歩み方をしているとは言えない。


なんたって、何かを付け足すことで不安を埋めようとするのは、逆に言うと、今の自分をマイナスにとらえている証だから。


将来の不安に対して、何も考えることができないというのは、自分の将来をマイナスにとらえている証だから。


今の自分や将来の自分をマイナスにとらえることが前提になっていると、何をするにしてもマイナスに考え、マイナスに動いてしまう。


だって、前提が、そうなっているから。


将来に対する不安って、実は、自分がする自分の評価だったりする。


今の自分に対する自分の評価がマイナスだからこそ、将来に不安を抱く。


無意識の内に、今の自分、これからの自分にマイナスな評価を下しているから、将来の不安を抱き続けることになる。


今を楽しんでいる人、今を夢中で生きている人は、将来の不安を考えていない。


いや、考える必要がないものになっている。


なんせ、今を全力で生きることの重要性を理解しているから。


今を真剣に生きていると、将来の不安なんてどうでもよくなる。


むしろ、そんなことに時間を割くことがなくなる。


では、どうして、そんなことができるのか。


それは、今の自分を信じているから。


今の自分がやっていることを信じているから。


確かに、将来は、どうなるかなんて誰にも分からない。


自分自身がどう生きるかなんて分からない。


だからこそ、不安になることも分かる。


だが、将来というのは、今の積み重ね。


今の不安が、将来に対する不安を創っている。


よって、将来の不安に怖れ、怯えて生きるのではなく、大切なのは、今、不安を感じないように生きること。


不安を感じることができないほどに、今を全力で生きること。


今を真剣に生きていれば、不安を感じる時間そのものがなくなる。


そうやって生きていると、自ずと、自分のことを信じることができている。


自分のことを信頼するようになっている。


こうして生きることが、今の自分から不安を感じさせなくする。


今の生活に不安を感じないでいると、将来に対しても不安を感じずに済む。


何か一つ打ち込むことができるものを見つけるだけで、不安を抱いている場合ではなくなる。


そもそも、今を大切に生きないからこそ、今の自分に不安を感じ、将来に対して不安を抱いているだけ。


将来に対する不安が、自分自身の制限となり、重しとなり、行動を縛る。


元はといえば、今の自分が今の生活に不安を抱いているから。


不安を感じている時間がないほどに、何かに打ち込む。


今を全力で生きる。


こういうことこそ、本当は大事なこと。


将来の不安に意識を向けるのではなく、今を楽しむために意識を注ぐ。


こんな生活が、将来の不安を軽減させてくれる。


やはり、大事なのは今。


今をどのように過ごすかが大事。


今何をするのか、何を目指して生きるのか。


自分で自覚して生きることが、人生をより良いものにする。


不安とは縁がない人生を歩むことができるようになる。


案外、そんなもの。



サコヤンの独り言

「今に意識を集中すればするほど、将来の不安は感じなくなる」