ゴールと思っていたものが、実は、スタートだったりする。


世の中では、案外、そうなっている。


高校受験に合格するのは、一見、ゴールに見えがちだが、合格した瞬間、新たに始まる。


大学受験に合格するのは、一見、ゴールに見えがちだが、合格した瞬間、新たに始まる。


就職試験において、内定を得るのは、一見、ゴールに見えがちだが、内定を得た瞬間、新たに始まる。


人は、生きていく中で、様々な、目標やゴールを設定する。


成長するためには大切なこと。


ただ、目標やゴールって、達成したり、叶えたりするのがすべてではない。


なんたって、本当の勝負は、達成した瞬間から、叶えた瞬間から始まるんやから。


こう考えると、人は、スタート地点に立ち、新たにスタートをするために日々励んでいる、と言っても過言ではない。


でも、スタート地点に着くために励んでいる、という表現は、どこか否定的。


スタート地点にも着いていない自分を認める表現なんよね。


だから、人は、目標やゴールといった表現を使うのではないか。


だって、目標やゴールを目指している、という表現はどこか前向きな感じがするから。


けど、目標やゴールを掲げ、それだけに励んでいる人というのは要注意。


なんたって、人は、目標やゴールが近づくと、失速する性質を持っているから。


ゆえに、目標やゴールは、本来の目標やゴールよりも先に設定した方が良い。


水泳の北島選手は、ゴールを掲示板のタイムを見るまでと設定したらしい。


元阪神の赤星選手は、盗塁の際、ゴールをスライディングして立ち上がった瞬間に設定したらしい。


北島選手は、壁をタッチした時をゴールと設定していないし、赤星選手も塁に到達した時をゴールとしていない。


チョット先に目標やゴールを設定することが、失速することなく、本来の目標やゴールを達成するコツなんよね。


だが、多くの人は、本来の目標やゴールをそのまま、自分の目指す目標やゴールと設定してしまう。


そのため、失速して叶えにくくなる。


また、叶えたとしても、燃え尽き症候群に陥ることもある。


余力のないゴールの設定は、それ自体を叶えにくくする。


よって、本当に叶えたいものがあるなら、あえて、それ以上の目標やゴールを設定すること。


すごく大事。


すると、失速することもないし、通過点としてとらえることができる。


入学や入社など、あらかじめ時期が決まっているものであれば、卒業という決まった時期が来ると、追い出されるかのように、新たな生活が始まる。


以前はゴールと思っていたものが一変し、新たな生活がスタートする。


時間が流れると共に、ゴールだったものが、スタートになり、それと共に、自分の生活に変化が生じる。


ただ、本当に重要なのは、学生が終わってから。


なんせ、学生が終われば、自分の人生においては、自分で目標やゴールを設定し、それを越えていく必要があるから。


誰かが設定してくれるわけでもないし、あらかじめ、何かが決まっているわけでもない。


入学、卒業、入社というように、時期が区切られているわけでもない。


時期が来て追い出されるような感覚になることもない。


よって、流されれば、流されるだけ、それに応じた人生を歩むことになる。


学生の期間は、せいぜい15年程度。


だが、社会人の期間は40年程度ある。


単純に、社会人は3倍近い期間があり、時間がある。


それをどう過ごすかは、各々に任されている。


そして、この期間に、どれだけのスタートを切ることができるかどうかが、人生においての鍵となる。


だって、スタートを切った数というのは、それだけ、目標やゴールを達成した数でもあるから。


また、膨大な挑戦と失敗をした証でもあるから。


まちがいなく、人生を謳歌している。


けど、自分で目標やゴールを設定し、それを越え、新たなスタートを切る人って、思っている以上に少ないもの。


学生が終わると、何気なく生きる人が、格段と増える。


なんせ、わざわざ、目標やゴールを設定しなくても生きていくことはできるから。


普段の生活において、何の支障もないから。


よほど意識が高い人でなければ、自ら、目標やゴールを設定して、それを達成するために励むものではない。


多くの人は、受験や就活といった越える必要があるものを、あらかじめ認識している時、それを目標やゴールに設定して励むようになる。


実は、自分で見つけることを苦手としている人は多い。


そして、見つからないから、そのまま流される人は山ほどいる。


学生までは、社会が、目標やゴールを用意している。


だが、学生が終わると、そういうものは、用意されていない。


だからこそ、自分で目標やゴールを創る力が必要なんよね


創ることができるかどうかで、大きな差が生じる。


そりゃそうじゃよね。


なぜなら、人生に対する本気度が全然違ってくるから。


本気度が違えば、今の差なんて、微差に過ぎない。


簡単にひっくり返る。


人の力は、侮ることはできない。


何がキッカケで飛躍するかなんて誰にも分からないんやから。


ただ、目標やゴールを設定し、自らの力で達成している数が多い人ほど、飛躍する可能性は高い。


だって、目標やゴールを達成した数が多い人ほど、叶えた瞬間が、本当の始まりだと知っているから。


そこから、新たにスタートすることを自覚しているから。


よって、驕ることなく、謙虚に取り組む。


しかも、挑戦も失敗もいとわず取り組む。


こんな姿勢で生きていて、成長しないわけがない。


絶対成長し、人として大きな人となる。


とにかく、今思っている目標やゴールって、実は、スタート地点という発想をできるかどうかは大事。


そして、スタート地点にも立てていない今の自分を、あるがまま認めることも大事。


こういう意識って、目標やゴールを達成する上では、必要な発想。


案外、そんなものなんやで。



サコヤンの独り言

「今思っている目標やゴールって、通過点に過ぎず、本当の目標やゴールではない」