何か新たなことをしようとすると、様々なことを感じる。


大変そうに思えたり、難しそうに感じたり、人によって様々。


だが、実は、大変なことなんて滅多にないんよね。


だって、何をしようと、命を落とすようなことはほぼないから。


日常の生活で何かの作業をすることで、命を落とすことはそうない。


たとえ、新たなことをやっても、失敗しても命を落とすまでには至らない。


どんな結果が出ようと、大概、命は残っている。


命が残っているなら、次がある、明日に向かえる。


何度でもやり直すことができる。


もちろん、人には感情があるから、不安になったり、心配したり、怖れを抱いたりする。


でも、こういうのって、あまり必要ないんよね。


不安や心配、怖れを抱く人って、一度の行為で上手くやろうとし過ぎている。


失敗をする回数を増やしたくないと思いすぎている。


そりゃあ、一回でできると格好良いし、時間も労力も少なくて済む。


けど、皆が皆一度でできるものではない。


力が卓越している人や秀でた才能を備えている人は、一回でできるかもしれない。


しかし、こういうのって稀な存在なんよね。


多くの人は、一回ではできないもの。


だったら何回でもやれば良い。


何回もやって、少しずつやれるようになれば良い。


人は成長速度が異なるもの。


周囲の人より、やる回数が多かろうと、恥じることはない。


自分は自分。


周囲の人は周囲の人。


周囲と比べることなく、自分のペースでやれば良い。


そして、自分のペースできちんとやる、と決めると、すごく楽になる。


周りに惑われることなく、着実に前に進むことができるようになる。


力がない人が、少ない回数で上手くやろうとすると、強いプレッシャーを感じるもの。


緊張して、身体が硬直してしまうもの。


ゆえに、開き直って、たくさんの回数を重ねながら上手くなっていこう、と決めたら良い。


人生は、まだまだ先がある。


少しずつ、ゆっくりと進んでいけば良い。


焦ったからといって、大きな効果が出るわけではない。


むしろ、逆効果となる。


他者が三回でできるところを、十回かかるなら十回やれば良い。


ひょっとすると、皮肉を言われるかもしれない。


呆れられるかもしれない。


だが、そういうのは放っておいて、回数を重ねていけば良い。


次第にちゃんとやれるようになるから。


覚えることが得意な人もいれば、苦手な人もいる。


苦手な人は、どうしても、時間がかかるもの。


とはいえ、時間がかかるからといって、短所になるわけではない。


なぜなら、苦労して覚えたことって、そう簡単に忘れることはできないから。


長期記憶することができるから。


一方から見れば短所となっても、別な視点から見ると長所になることってたくさんある。


いや、どんなことにも長所と短所は含まれているんよね。


いわば、表裏一体。


表を見るか、裏を見るか、ただそれだけの違い。


どんなに回数がかかろうと良いではないか。


ちゃんと前に進んでいることはまちがいないんやから。


何もせずに留まっている人よりは、断然マシ。


挑戦し続けていると、必ずといって、目の前の壁は乗り越えることができる。


大切なのは、挑戦し続けること。


何回でも何回でも、ぶつかっていくこと。


こういった意識さえ、自分の腑に落とすと、何かをする際、大変そうに感じなくなる。


だって、初めから、少ない回数で上手くやろうとしていないから。


多くの回数をかけながら、徐々にやれるようになれば良い、と分かっているから。


格好良く、スマートでいる必要はない。


大事なのは、泥臭くても良いから、ちゃんとやれるようになること。


失敗を重ねながら、着実に学び成長していくこと。


一度にどれくらい進めるかなんてのは、大して重要なことではない。


失敗する自分を認め、受け入れノビノビとやれば良い。


自分に変なプレッシャーをかけるから、目の前のことが大変そうに感じるだけ。


でも、プレッシャーとなる要因を取り除くと、どうってことないものに一変する。


自分の心に根づいている、上手くいきたい、失敗したくない、といった想いが、プレッシャーや緊張を生み出し、平常心を乱すんよね。


だからこそ、失敗することを受け入れ、少しずつ上手くやれるようにする、という想いを自分の心に根づかせる必要がある。


無意識の内に、今すぐ結果を出さなければならない、という想いを抱いている人は結構いる。


ただ、現実問題、今すぐ結果を出せる人なんてそういるものではない。


結果を出せる人は、既に力を持っている人。


結果という実を収穫するには、それよりも前に、種を蒔き、育み続ける時間を要する。


種を蒔き育む時間を省いて、実なんて得られやしない。


そのため、今は、今やれることをやり、少し後に、結果という収穫ができるよう過ごせば良い。


焦ることはないし、無理することもない。


なんせ、こうした気持ちが、物事を大変そうに感じさせるんやから。


何をしようと、命を失うことなんてそうないし、大変なことなんて、そうありはしない。


大変そうに感じるのは、自分がそういう考え方をしているだけなんよね。


自分がそう感じる環境を整えてしまっているだけなんよね。


自分の心や考え方、環境を整えると、自分の世界からは、大変なことなんて存在しなくなる。


いや、存在できなくなる。


案外、そんなものなんやで。



サコヤンの独り言

「大変と感じるのは、単なる思い込みであって、実は、大変なことなんてありはしない」