人は、各々によって意識できる領域が決まっている。


心のレベルによって意識できる領域が決まっている。


自分の力量によって意識できる領域が決まっている。


今意識できるものというのは、今の自分に応じたもの。


自分を超えたものについては意識できないようになっている。


なんたって、自分の力量を超えたものを意識できるとなると、かえって、危険に陥るから。


簡単に、精神や身体が崩壊する。


意識できる領域を力量によって限定するのは、いわば、自分の身を守るための手段でもある。


ただ、意識できる領域を限定するがゆえに、限定された範囲だけで生きてしまう傾向は強い。


なんせ、意識できる範囲内だけで生きていると、比較的安心安全を感じることができるから。


もちろん、意識できる範囲内だけで生きるだけなら、それで事は足りる。


だが、人生においては、時折、自分の力を超えたものに挑戦する必要がある。


今の自分のままではできないものに挑戦する必要がある。


しかも、それを期限内に乗り越えていく必要がある。


この典型的なことといえば、就活が挙げられるだろう。


多くの人が、学生を経験し、仕事に就こうとする時、就活をする。


中には、すぐ内定を取ることができる人もいる。


こういう人は、早い段階で内定を得ることを意識できているもの。


意識できているから、難なく内定を得ることができるんよね。


だって、自分の世界に現れるのは、大概、自分が意識できるものだから。


意識できないものが、現れたりはしない。


意外とそうなっている。


ゆえに、早い段階で内定を得ることができた人は、内定を得ることを意識できる力量を持っていたか、早い段階でそのレベルに達したかのどちらかであろう。


あらかじめ内定を得ることを意識できる人にとっては、就職難と言えども、難なく内定を勝ち取るもの。


そういう人は、就活を始めるまでに、ある程度の力量を身につけていたことに感謝しよう。


ただ、皆が皆、内定を得ることができるほどの力量を備えているわけではない。


もし、備えているならば、就職難という言葉自体が存在しない。


内定を得ることができていない人にとって、内定を得ることというのは、意識できないものなんよね。


なぜなら、自分が意識できる領域の中には、内定を得る、ということが存在しないから。


存在しないものを、現時点で意識することなんてできやしない。


けど、今意識できていないものを、少しずつでも意識できるようになる必要がある。


なんたって、限られた期間内に内定を得る必要があるんやから。


でも、意識できないものを意識できるようになることって、思っている以上に難しいもの。


だって、今の自分の枠の外にあるものを知る必要があるから。


そして、自分の枠の外にあるものを知るにおいての方法は、主に二つ。


一つ目は、自分の手で、今ある枠を少しずつ広げること。


二つ目は、誰かの手を借りて、自分が気づいていないことを教えてもらうこと。


自分の枠を広げていくことによって、求めているものが自分の枠の範囲内に収まるようになれば、ちゃんと意識できるようになるもの。


だが、自分で自分の枠を広げるには、何度も何度も、ぶつかっていく必要がある。


転んでは立ち上がり、それでもぶつかっていくことを繰り返す必要がある。


ぶつかることで何かに気づき、気づいたものを修正し、またぶつかる、といったことを繰り返す必要がある。


小さな気づきを次に活かし、少しずつ枠を広げる。


地道な作業を要し、膨大な時間がかかる。


ゆえに、時間に限りがある場合は、あまりお薦めできるものではない。


なんせ、時間はかかる上に、必ず枠が広がるという保障はないから。


最悪の場合、膨大な時間をかけたにもかかわらず、効果が出ない場合もある、同道巡りする場合もある。


だから、極力、自分一人で自分の枠を広げようとはしない方が良い。


よって、自分の枠や意識できる領域を広げるなら、誰かの手を借りた方が良い。


自分が信頼できる人の力を借りた方が良い。


意外と、自分では気づけていないことでも、他の人からすると容易に気付くことができるもの。


自分にとっては盲点であっても、他の人からするとちゃんと意識できていたりする。


そして、自分が気づいていなかったことを、指摘してもらい、良い方向に導いてもらう。


すると、比較的簡単に、意識できなかったことを意識できるようになり、意識できる領域を広げることができる。


どんな人にだって、盲点は存在する。


なんたって、その人の力量によって意識できるものは決まっているんやから。


自分一人で意識できるものなんて高が知れている。


そのため、他の人の視点が重要となるんよね。


だって、一人だけの視界では死角になる部分はたくさんあるが、人を増やすことによって死角になる領域が小さくなるから。


誰かがいた方が、求める情報を得る確率が高まる。


そして、できることなら、自分よりも力量が上の人に協力をしてもらった方が良い。


レベルが高い人ほど、自分が気づけないものに気づくことができているものだから。


そもそも、人は皆、今、意識できる領域は決まっている。


仮に、今、意識できていない領域にある情報を求める必要があるなら、自分の状況を考えた上で工夫しなよ。


時間があるのかないのか。


一人でやった方が良いのか。


誰かに協力してもらった方が良いのか。


意識できていないものを意識できるようになることって、自分が思っている以上に難易度は高いんやで。


その自覚がなければ、とんでもないことにだってなりかねない。


取り返しのつかないことにだってなりかねない。


だから、どうしたらいいのかをしっかりと考えなよ。


何も考えずに、目の前のことだけをやっていても、望む結果は得られないものだから。


案外、そうなっているんやで。



サコヤンの独り言

「現時点で自分が意識できる領域は決まっているからこそ、人の力を借りよう」