人は今の自分を正当化する。


今がどんな状況であろうと正当化する。


今が劣悪な状況であったとしてもその状況を正当化する。


たとえ、周りから見ると心配される状況であったとしても…


当の本人は、それで良しとしてしまう。


おそらく、自分では今の自分を本気で否定できないようになっているのだろう。


なぜなら、自分が自分を本気で否定してしまうと、命を絶ってしまう可能性が高まるから。


防衛本能の一種として、自分を本気で否定しにくくなっているのだろう。


こういう性質があるから、たとえ、劣悪な状況になっても、その状況を良しとしてしまう。


その環境になんとか適応しようとする。


劣悪な状況でも、適応すればなんとか過ごすことはできる。


すると、命を絶つまではいかなくなる。


ただ、劣悪な状況でも、良しとしてしまうから、その状況を変えようとしなくなる。


今の自分を正当化してしまうから、変わろうとする想いが弱くなる。


だから、今の自分を変えることができないんよね。


変わりたいと思ったところで、実は、無意識の内に今の自分を正当化しているから、今のままでいようとする。


しかも、無意識の内に、今に留まることを正しいことと思い込み、変わることをやってはいけないものとしてとらえている。


無意識とはいえ、今の自分を正当化していると、今の状況に留まることになる。


頭で考える程度では、変わるほどのエネルギーを発することはできないもの。


表面的な意識って、自分が思っている以上にエネルギーは備わっていない。


だって、顕在意識で思ったことよりも、潜在意識で思っていることの方が優先されるから。


そのため、潜在意識で思っていることが現実世界で形となっている。


変わりたいと思っている人で、変われないのは、潜在意識では変わる必要がないと認識しているから。


よって、心で感じている望みは叶っているんよね。


頭で考えていることと、現実にズレがある場合、高い確率で顕在意識と潜在意識との間に大きなズレが生じている。


なんせ、ズレが少なくなればなるほど、頭で考えている通りのことが現実に現れるようになっているはずだから。


頭で考えている通りになっていない場合は、改めて、今ある現実を見直してみること。


すると、潜在意識ではどのように認識しているのかに気づくことができる。


変わりたいと思っている人が、今に留まり続けている場合、潜在意識では変わらないことを容認している。


また、今の自分のままでいることを正当化している。


こういったことに気づくことはすごく大事。


なんたって、なぜ、今に留まろうとしているのかに気づけば、何か対処が見つかるものだから。


今の自分のままでいることを正当化していることに気づいたなら、本当に今のままで良いのかを自分に問うてみる。


それでYESであれば、今まで通り過ごせば良い。


仮に、YESと答えることができない場合、更に、自分と向き合えば良い。


きっと、今まで気づかなかったことにきづくことができるから。


今の自分で良いとしていたのは、都合が悪い事実を認めることから逃げていたためなのかもしれない。


都合が悪い状況の中で生きていた自分を認めることから逃げていたためなのかもしれない。


未来への希望を失い、人生に妥協し、今だけを見ていただけなのかもしれない。


人は、都合が悪い事実を認めようとはしないし、見て見ない振りをするもの。


自分に都合が良いように記憶を変えてしまう。


自分が気づいていないところで、防衛本能が働いている。


こうした性質があるから、人は、今の自分を変えにくくなっている。


だが、自分と向き合い、今の自分を正当化できなくなると、自然とスイッチが入るもの。


このまま今の環境にいてはいけない、と強く思うようになり、今までと異なる行動を取るようになる。


しかも、意外とアッサリと行動に移れたりする。


行動せずにはいられなくなるんよね。


自分を変えるには、現時点で正当化している今の自分を否定すること。


すごく大事。


正当化している今の自分を疑うようになれば、高い確率で自分を変えることができる。


ただ、多くの人にとって、正当化している今の自分を疑うキッカケというものは中々ない。


事故や病気をするわけでもなく、特別大きな不満があるわけでもないから。


たとえ、小さな不安はあったとしても、今の状況に対して、どこかで納得しているから。


正当化している今の自分を疑うほどでもないんよね。


ゆえに、変わることができない。


けど、何か強いキッカケがなくとも自分を変えることができている人もいる。


自分と向き合うことで、正当化している今の自分を疑うようになった人もいる。


今の自分を疑い、新たなことに挑戦した人はたくさんいる。


だから、人は変わることができる。


今の自分を強く疑うようになれば…


でも、人は、自分のことを正当化しようとする性質があるから、あえて意識しなければ、本気で疑うことはできないもの。


自分を疑う勇気。


自分のステージを変える想いを持っている人にとっては、すごく重要。


自分を疑うことで気づけるものもある。


そして、人には、どんな状況であれ今の自分を正当化しようとする性質があることを頭の片隅にでも置いておきなよ。


きっと、自分を変える時に、すごく役に立つはずだから。


案外、そんなもの。



サコヤンの独り言

「正当化している今の自分を本気で疑うことができれば、高い確率で変化につながる」