自分を信じていない人には、ちゃんとした特徴がある。


それは、無意識の内に自分を疑っていること。


しかも、疑っていることに焦点を当てているため、次から次へと自分を疑う理由を探している。


そして、疑う理由を探すと共に、自分を疑う想いを強めているため、時の経過と共にますます自分を疑ってしまう。


自分でも気づかない内に、自分をより疑うループに陥ってしまっている。


なのに、当の本人はそのことに気づいていない。


気づいていないから、自然と、自分を強く疑ってしまう。


自分を疑っても良いことなんてないのに…


もちろん、誰だって、自分を疑いたくて疑っているわけではない。


できることなら、疑うことなく、自分を信じて生きることを望んでいる人ばかり。


ただ、自分を信じて生きることができている人は、意外と少ないもの。


日本にいる多くの人が、自分に自信を持てずに過ごしている。


なんたって、育つ過程で、自信を失い、自分を疑うようになる人はたくさんいるから。


残念ながら、社会の仕組みが、そういう方向に向かっている。


だから、自信を失い、自分を疑う人が増えても決しておかしいことではない。


ひょっとすると、日本ではそれが普通で、平均的なことなのかもしれない。


ゆえに、自分を疑って生きている人にとっては、自分を信じている人が輝いて見えたりする。


確かに、日本では、自分を信じるということを育みにくいかもしれない。


だって、多くの人が、長所を伸ばすのではなく、短所を改善するように教えられるから。


良い点を特化して伸ばすのではなく、アカンところを駄目と決めつけてそれを改善しようと躍起になるから。


知らない間に、そうやって育ってしまっている。


学校に行くようになれば、こうしたことが顕著に現れる。


特に、テストを受けるようになると…


その証拠に、仮に、国語が得意で算数が苦手な人がいたとしよう。


すると、周りにいる人は、国語を伸ばすようにアドバイスする人は少なく、算数を伸ばすように指摘する人が多い。


良いところを褒められるのではなく、アカンことをけなされる。


小さい頃から、アカンところをなくすように育てられる。


ただ、自分の苦手を認識して直せる人はまだ良いが、直せない人はますます嫌になる。


嫌になると、ドンドン嫌になり、ドンドン苦手度が増していく。


すると、より指摘されたり、怒られたりする。


そして、自分は駄目な人間なんだと、自分で決めつけてしまう。


苦手という理由で、できないという理由で、自分を低くとらえてしまう。


最初は、誰だって、ノビノビ生きている。


なんせ、赤ちゃんで自分を抑えている子を見たことがないから。


皆が皆、ノビノビ生きている。


しかも、当分の間ノビノビ生きている。


でも、育つ過程で、怒られたり、責められたり、自分を低くとらえたりして、自分を抑えるようになっていく。


自分自身に制限を一つずつ加えていく。


そのため、次第に動きずらくなってしまう。


動きたくても動けなくなってしまう。


怒られることを怖れて…


責められることを怖れて…


失敗することを怖れて…


一度怒られると、怒られたという記憶が一つ残る。


一度責められると、責められたという記憶が一つ残る。


一度失敗すると、失敗したという記憶が一つ残る。


こうした、マイナスな記憶が、自分から自信を奪い、自分を疑う方向に進ませる。


マイナスな記憶を修正することなく、溜め続けることで、自分で自分を信じることができなくなってしまう。


なんたって、マイナスな記憶を修正しない人は、時の経過と共に、マイナスな記憶が膨大な量になってしまうから。


そして、マイナスな記憶が溜まれば溜まるほど、焦点がマイナスなことに定まってしまう。


焦点がマイナスなことに定まっているため、何をするにしても、マイナスなことばかりに意識が向かってしまう。


また、マイナスなことばかり意識するから、不安や怖れ、迷い、ためらいといったものが生じ、身構えてしまう。


やった方が良いと頭では分かっていても、マイナスな感情が先立って前に進めなかったりする。


自分を疑っている人って、前に進んでいる自分をイメージすることはあまりできないが、最悪なことが起きる自分の姿はイメージできたりするものなんよね。


しかも、自分の良い点はあまり挙げることはできないが、自分の芳しくないことは次から次へと挙げることができる。


こういったことこそ、普段からマイナスなことに焦点を当てている証拠なんよね。


また、言い訳ばかりする人は要注意。


言い訳する人も、マイナスなことに焦点を当てている可能性は高い。


ただ、今マイナスなことに焦点を当てている人でも、自分次第でプラスなことに焦点を当てることはできるもの。


今の自分がマイナスなことに焦点を当てて生きていると自覚すれば…


もしくは、自分は今の自分を疑って生きていると自覚すれば…


今の自分の本当の姿に気づけば、改善は可能。


だって、改めようという想いが強まるから。


何も気づかなければ何も変わらないため、今までと同じようなことが続く。


だから、自分を疑っている人は、これからも自分を疑って生きる。


自分が自分を疑って生きていると気づくまでずっと…


とにかく、自分による自分に対する疑いは、できる限り早く晴らすようにしなよ。


そして、自分を信じて生きることができるようにしなよ。


その方が、人生を楽しく生きることができることはまちがいないから。


案外、そんなものなんやで。



サコヤンの独り言

「自分を信じていない人は、無意識の内に自分を疑っているもの」