警戒することで、壁が設けられる。


警戒がなければ、壁なんて存在しなくなる。


自分が壁を感じているものって、大概、警戒しているものなんよね。


意識している、していないは関係なく。


人であれ、物事であれそう。


何かしらの危険性を感じ、警戒心を強める。


警戒心を強めると、自分からは近づかないようにする。


相手も、警戒心を感じ、自分に対して近づかないようにする。


よって、お互いの間に距離間ができ、次第に、双方の間に壁が設けられているように感じる。


壁が設けられていると感じるものの始まりは、警戒心だったりするんよね。


ただ、この警戒心って、結構厄介。


なぜなら、何に警戒しているかは、人によって異なるから。


今まで経験してきたことによって何に警戒するかは、大きな影響を受けている。


仮に、人に裏切られた経験がある人は、新たに会う人に対しても、裏切る人なのか警戒心を持って関わるようになる。


すると、どうしても距離を取って、関わるようになってしまう。


もちろん、自分が警戒していることは、相手にも伝わり、相手も距離を縮めようとはしてこない。


だから、距離が縮まらなかったりする。


何も、新たに会った人が悪いわけではないのに、何もされたわけではないのに、過去の経験によって警戒してしまう。


たった一つの経験が基準となり、これからのことを判断する。


そんなことが平気で起きている。


自分では気づいていなかったりするが…


ただ、これは、自分がしているんやから、自分もされていることなんよね。


距離を取り、お互いが警戒をしている関係が成り立っていたりもする。


特に、表面上だけの関わりで済ませることができる場合には…


生きていく上で、こういう関係性も、確かに、必要なのかもしれない。


なんせ、すべての人と、仲良くすることなんてできやしないから。


でも、できる限り、心を開き、警戒心を解いて人と接した方が、素晴らしい人と素晴らしい関係が築ける可能性は高くなる。


だって、警戒している人には、近づきたいとは思わないから。


やはり、心を開いている人に近づきたくなるもの。


おそらく、普段、仲良くしている人というのは、警戒心もなく、心を開いている人の方が多いはずだから。


これこそ、お互いの間に、壁を設けないコツなんよね。


けど、警戒心をなくし、心を開くということは、一筋縄でいくものではない。


なぜなら、過去の出来事を受け入れる必要があるから、肯定する必要があるから。


警戒するというのは、過去の出来事を受け入れることができていない証。


何かしらの出来事によって、危険と感じるようになった証。


そもそも、人が警戒するというのは、その先に危険を感じているから。


危険が実際に起きる可能性を減らすための反応なんよね。


だから、自分の心を傷つけるような経験をしている人は、それが警戒の基準となっている場合が多い。


ゆえに、人によって、何を警戒するかは異なるもの。


自分の心を深く傷つけてきた人は、何でもないことにも警戒するようになる。


逆に、自分を信じ前向きに生きてきた人は、警戒心が弱い傾向がある。


何でも受け入れ、誰とでもすぐに仲良くなれたりする。


不思議なことのように感じることだが…


警戒心が弱いだけで、受け入れることができる容量は多くなる。


人が受け入れることができていないことも、受け入れることができるため、魅力ある人としてとらえられたりもする。


ただ、警戒心がない人というのは、自分が経験したことをちゃんと自分の中で消化できている人なんよね。


消化できているからこそ、マイナスな感情を次に持ち込ませない。


これは、すごく大事なこと。


なんせ、マイナスな感情を先入観として新たなことに取り組むと、どうしても、マイナスな感情に基づいてとらえることになってしまう。


すると、良いことや素晴らしいことに意識が向かなくなる。


そして、今、良いことや素晴らしいことに意識が向かなくなっている人は、ひょっとすると警戒心が強まっているのかもしれない。


過去の出来事を消化できずにいて…


もしくは、無意識の内に、警戒心を強めるような行動を取っていて…


今ある警戒心を解くには、過去の出来事を受け入れる必要がある。


過去の苦い思い出を肯定する必要がある。


ゆえに、一筋縄ではいかないんよね。


だが、ちゃんと自分と向き合い、警戒心を抱くキッカケになった出来事を受け入れることができると、人としての器がでかくなる。


受け入れることができるものの幅が広がる。


お互いにできていた壁も消滅する。


良いこと尽くしなんよね。


警戒心を解くということは…


だって、警戒心を解けば、警戒によって設けられていた壁がなくなり、壁に遮られていたことができるようになるから。


選択肢が格段に増え、自分の人生に変化が現れる。


警戒することは、自分を守る一つの方法ではあるが、自分の世界を狭める方法でもある。


逆に考えると、警戒心さえなければ、自分の世界を狭めることなく、広い世界で生きることができる。


どちらが良いかは、一目瞭然。


とにかく、過去の出来事を受け入れると共に、これからの一つ一つの経験を納得できるよう意識して取り組みなよ。


そうやって生きていると、これから、新たに警戒を抱くようなことがなくなるから。


すると、壁を設けることなく生きることができる。


これは、後になればなるほど活きてくることなんやで。


そう、肝に銘じて過ごしなよ。



サコヤンの独り言

「警戒を解くことで壁はなくなり、ノビノビと生きることができるようになる」