時には、本能に対して強く意識して対抗する。


ものすごく大事。


なんせ、本能は、瞬間瞬間の危険を回避しようとする性質があるから。


また、今起こりそうな危険を察知し、その場から離れようとする働きがある。


もちろん、これによって、実際に命が助かる場合もある。


胸騒ぎがして、出かけるのを止め、本来乗るはずだった電車や飛行機に乗らなかったために事故に遭わなくて済んだ、という人もいるから。


人の防衛本能は、ものすごく素晴らしい働きを見せる。


だが、これが、普段の生活においては、少し暴走気味なんよね。


だって、大した危険ではないものにおいても働いてしまうから。


不安や恐れ、心配などがそう。


おそらく、こういったものは、防衛本能が危険を察知して働いて起こる現象なのだろう。


自分を守るために、不安や恐れ、心配などを抱き、その場から離れようとさせる。


ただ、普段の生活の中で感じる不安や恐れ、心配などでは、命を落とすことなんて滅多にない。


本当なら、十分対応できるものなのに、防衛本能は危険を察知して逃げようとする。


そして、その場から逃げると、確かに、その段階では不安や恐れ、心配はなくなる。


だが、何の解決もしていないんよね。


これは・・・


なんたって、不安や恐れ、心配を感じたものが、自分にとって重要なものであればあるほど、逃げたところで、必ずといって、再び出会うようになっているから。


再び出会い、また不安や恐れ、心配を感じ逃げようとする。


そして、逃げたとしても、また出会う。


すると、逃げては出会い、逃げては出会いと、これを繰り返してしまう。


短い目で見ると、確かに、不安や恐れ、心配といった瞬間瞬間の危険を避けることには成功している。


だが、長い目で見ると、何の解決もしていない。


なんせ、同じ不安や恐れ、心配を抱き、それから逃げては出会い、逃げては出会いを繰り返しているだけだから。


瞬間瞬間の危険を察知し、自分を守るために逃げていることが、更なる危険を招いているという事実。


だって、逃げては出会い、逃げては出会い、という負のループに陥ってしまっているしね。


自分のためにしている行動のつもりが、自分の首を絞める行動になっている、というのは、意外とあるもの。


なのに、当の本人は、このことに気づいていなかったりする。


だから、いつまでも負のループをさまようことにも・・・


この負のループから脱け出すためには、不安や恐れ、心配などによって感じる危険は、表面上の危険であって大した危険ではない、と認識すること。


そして、逃げれば逃げるほど、本質的な危険を招いてしまう、と認識すること。


こういったことを認識するだけで、条件反射で逃げようとはしなくなる。


踏み止まって、立ち向かいやすくなる。


それに、今抱いている不安や恐れ、心配というのは、立ち向かえば、なくなることは多い。


おそらく、実際にやれば、今まで抱いていた不安や恐れ、心配を抱いている場合ではなくなるからであろう。


意識が、不安や恐れ、心配には向かなくなるんよね。


いや、向けられなくなる。


だから、何か不安や恐れ、心配を抱いた時には、あえてやってみること。


すると、今まで抱いていた不安や恐れ、心配を抱かなくなるから。


そもそも、人は、不安や恐れ、心配などを抱くから、一歩を踏み出すことに躊躇するもの。


だが、それを、解決するには、一歩を踏み出すことなんやから、皮肉なもんやね。


ふと思ったんやけど、不安や恐れ、心配って、なんか、自転車に似ているのかもしれない。


だって、自転車は、こぎ出す前が最も不安定な状態だから。


スタンドで固定せず、地面に足も付けず、ペダルもこがずに自転車に乗ることは、ものすごく怖い。


どうしても、バランスを保つことができずに倒れてしまう。


でも、そんな自転車でも、一度こぎ出すと、安定する。


自転車って、こいでいる時が、動いている時が、最も安定するんよね。


これは、人においても言えること。


何かをやる際、動き出す前が最も不安定。


そして、動き出す前に、最も、不安や恐れ、心配を抱いてしまうもの。


ただ、これは、最も不安定な場所に自分がいるから、ある意味、仕方がない。


仮に、不安や恐れ、心配を抱くのが嫌なら、いっそのこと動き出せば良い。


すると、自分を安定する場所に移すことができるから、不安や恐れ、心配を抱くことがなくなる。


案外、そんなもの。


動き出す前が最も不安定な状態になる。


という事実を知っているだけで、前に進む活力となる。


この事実を知らなければ、不安や恐れ、心配を抱いているから前には進まない、という判断をしてしまう。


だが、事実を知っていると、今ある不安や恐れ、心配を解決するためにも前に進もう、という判断をすることができる。


一つのことを知っているか知らないかで、展開が大きく異なる。


だからこそ、学び続ける必要があるんよね。


何かを知らないだけで、自分を留めてしまうことは、意外とあるものだから。


ひょっとすると、こういったことが、成功者とそうではない人の差を作っているのかもしれない。


と考えれば、成功者が知っている事実を知っていけば、誰だって、成功者に近づくことができるのではないか。


ゆえに、学び続ける必要がある。


自分が知らないものを知ることができるようになるために・・・


こういった意識を持って過ごしなよ。


それだけで、様々なことに気づけるようになるから。



サコヤンの独り言

「重要な事実を知ることが他の人との差になって現れる」