環境によって、自分らしさは変わっていくもの。
あまり意識しないが、実はそうなっている。
職場では部下を何人も従える人であっても、家に帰れば、奥さんの尻に敷かれる旦那だったりする。
部下を何人も従える環境や立場では、それに相応しい自分らしさを表し、奥さんの尻に敷かれる旦那の立場であれば、それに相応しい自分らしさを表す。
自分がどんな環境にいて、どんな立場にいるかによって、自分の出す面は変わってくるもの。
決して、いつも同じではない。
TPOによって、表現する自分らしさは変わっていくもの。
皆が皆、意識することなく使い分けている。
自分の中にある自分らしさを。
中には計算して演じている人もいるが、多くの人は演じている感覚を抱いていない。
それが普通だと考えている。
なんせ、そうやって、小さい時からずっと生きてきたから。
自分の習慣として根付いている。
たくさんある自分らしさ、どの自分らしさも、自分らしいものなんよね。
偽りのものではない。
たとえ、会う人によって、自分を変える人であっても、その人にとっては、それがTPOに合った自分の表現の仕方だから。
多くの人が、TPOによって自分らしさを変える事実。
だとすると、自分らしさに固執する必要はないんよね。
よく「私って〇〇だから」と自分の性格や自分らしさを決め付けている人がいるけど・・・
だって、普通に生きていたって、様々な自分らしさを使い分けているんやから。
そもそも、明るい、暗い、真面目、努力家、頼りがいがある、といった性格であっても、それを常に意識している人は少ない。
一緒にいる人によって、どんな環境にいるかによって、どんな性格を出すかは変わってくるもの。
なんせ、幼馴染や学生の時の仲間と一緒にいる場合と、職場の人と一緒にいる場合では、どうしても違う面を出してしまうから。
いかなる場面で、同じ性格を出している人は、案外、稀有な存在。
非常に卓越した力を持っている人でなければ、中々、できるものではない。
なぜなら、何も考えずに、常に同じ自分を出していれば、相手を不愉快にさせる場合だってあるから。
ゆえに、多くの人は使い分けている。
どの自分らしさを出すのかをその時々によって。
使い分けられるほど、自分の中には、様々な自分らしさがあるもの。
そして、この自分らしさというのは、様々な環境に触れることで、今までと異なる環境で過ごすことによって、次々と発見されていく。
学生が終わり社会に出ることになれば、そこで新たな自分を発見する。
恋人ができれば、その恋人のおかげで新たな自分を発見する。
日本を出て、海外を知れば、そこで新たな自分を発見する。
今までに触れたことがない環境が、今までに経験したことがない環境が、今までになかった新たな自分らしさを掘り出してくれる。
自分の中に眠っていた、今まで知らなかった自分を表に出してくれる。
ゆえに、今までにやったことがないことや、今までに行ったことがない環境に行くことは、ものすごく素晴らしいことなんよね。
それが、手っ取り早く、自分を成長させてくれる。
だから、今までにやったことないものや、行ったことがない環境は、恐れて避けるものではなく、喜んで受け入れるものなんよね。
だって、自分を大きく成長させてくれる大チャンスなんやから。
そういうチャンスが訪れたのなら、ありがたく受け入れる。
仮に、そういったチャンスが訪れないのであれば、自分で作り出す。
意識を広げ、好奇心を持つだけで、チャンスはいくらでもある。
なぜなら、世の中は広く、自分が経験していないことは山ほどあるから。
自分さえその気になれば、いくらだってチャンスをつかむことができる。
ただ、何か新たなことをする際には、思っている以上に勇気がいるもの。
何か新たなことに飛び出した経験が少ない人ほど、勇気がいるもの。
なんせ、新たな環境に対して、恐怖感に満ち溢れているから。
それを取り除いて前に進む。
慣れていない人にとっては、一苦労。
だが、恐怖ととらえる必要はないんよね。
恐怖ととらえるから現状に留まろうとするんやから。
恐怖ではなく、まだ見ぬ新たな自分を掘り出すため、眠っている新たな自分を表に出すため、といったようにプラスな視点でとらえること。
すると、恐怖を抱いていた時よりも、一歩を踏み出しやすくなる。
マイナスな想いは、自分を縛りつけるが、プラスな想いは、自分を解放する。
おそらく、そんな働きがあるのだろう。
そして、新たなことをした経験が乏しい人ほど、新たな事に対して、マイナスな想いを抱く傾向がある。
このマイナスな想いが、自分から大きな成長や様々な出会いを奪っている事実。
この想いを取り除くだけで、自ずと、大きく成長を遂げ、多くの出会いに恵まれる。
また、多くの人と出会う人は、それだけ、成長するし、チャンスにも恵まれる。
だって、人は人によって磨かれるし、チャンスは人によってもたらされるから。
しかも、新たに人や出来事と多く出会う人は、その分、自分の中にある新たな自分とも出会えるもの。
だから、こういう人は成長が著しい。
これの根本的にあるのが、自分らしさに固執していないこと。
環境によって自分らしさが変わることを理解していること。
新たな環境によって、今までにない自分を発見できることを理解していること。
こういったことを理解し、実践しているから、新たな自分を次々と眠りから覚ましている。
ゆえに、それだけ、人としての深みがにじみ出ている。
案外、そんなもの。
そして、こういった姿勢で生きることは、誰にだってできること。
自分さえ、その気になれば・・・
だったら、その気になって新たな自分を次々と掘り出していこうではないか・・・
サコヤンの独り言
「自分らしさに固執しないこと」