多くの人の心の中には、天使と悪魔がいる。


なんたって、人には、「善」と「悪」の両方が備わっているから。


「善」百パーセントの人は滅多にいないし、「悪」百パーセントの人も滅多にいない。


たたし、人は、最初の段階は「善」百パーセントとして生まれてくる。


なぜなら、赤ちゃんに、悪意はないから。


赤ちゃんで悪意を持っているのを見たこともなければ、聞いたこともない。


育つ過程で「善」を減らし「悪」を増やしているんよね。


様々な経験を積むと、楽な方法やずるい手段、自分を抑える術を覚えていく。


例えば、友達の宿題を丸写しする。


読書感想文をコピー&ペーストをする。


誰かが悪い事をしていても自分に害が及ぶのを恐れて、見て見ぬ振りをするなど。


こういったことを一つずつ積み重ねていくことで、ドンドン自分の中の「悪」が増えていく。


「悪」が増えていけばいくほど、当然のように、「善」は減っていく。


そして、一度増えた「悪」は減らすことは結構難しいもの。


だって、「悪」を減らすには強い意思が必要となるから。


しかも、その意思を貫き続ける必要があるから。


楽な手段を覚えそれを繰りかえしていると、次第に、まともにやるのがバカらしくなる。


ずるい手段を覚えそれを繰りかえしていると、次第に、ずるい手段とは、思わなくなる。


終いには、心がマヒし悪いことをしているという感覚さえなくなってしまう。


そんな状況になって、改善するためには一筋縄ではいかない。


なんせ、まず第一に、改善しようという発想さえ生まれないから。


改善するには苦しみが伴い、それを感じるくらいなら改善しなくても良い。


といった想いを抱くことは多い。


何か、強いキッカケがない限りは・・・


ひょっとすると、多くの人は、強いキッカケを求めているのかもしれない。


今の自分や、今の環境を変えることを望んで・・・


でも、自分一人では何をどうしたら良いのか分からないから、後に延ばしているだけなんちゃうかなぁ・・・


ただ、後に延ばすのが、いつしか、半永久的になっているだけで・・・


もしくは、キッカケをつかむことができずに時だけが流れる状態になっているだけで・・・


人は、案外、楽に染まりやすく、楽な環境に溺れやすいもの。


自分の周りの環境がそういった状況であれば、尚更に・・・


だが、どんな状況に陥ろうと、そこから脱け出す力が人にはあるのも事実。


強い想いさえ抱けば、そこから脱け出すことはできる。


だって、人には、計り知れない力が備わっているから。


そして、楽な環境に溺れていた人がそこから脱け出すと、その経験が素晴らしいものとなり、人に教えることができるものとなる。


最悪な状況が一転して、最高な状況となる。


今が、どんな状況であろうと、それがすべてではない。


たとえ、現時点で自分の心の割合において「善」が低く「悪」が高くて、荒んだ生活を送っていても、「善」を高め「悪」を低くしていくと、生活は改善されていくもの。


また、現時点で自分の心の割合において「善」が高く「悪」が低くて、周囲からも羨むような生活を送っていても、「善」を低くし、「悪」を高めていると、そういった生活であっても、もろく崩れていく。


自分の心次第で、どのようにもなる。


今の状況が、どんな状況であろうと、大したことではない。


重要なのは、自分の中にいる、天使と悪魔のどちらに意識の焦点を当てて過ごすのか。


それによって、これからの自分の人生は大きく変わってくる


自分を喜ばせるタメに、自分のタメになることをやるのか。


自分を傷つけるタメに、自分のタメにならないことをやるのか。


この意識の違いは、当然のように、大きな結果を生んでしまう。


ゆえに、自分の中の「善」を高くすることを意識しなよ。


その方が、人生は楽しくなるから。


ただし、「善」を高くするためには、プラスなことばかりを発想することは、あまり、お薦めしない。


なんせ、良いことをしようと思っても、正しいことをしようと思っても、それだけでは、中々、続けられるものではないから。


なぜなら、どんな良い想いを抱こうと、自分の中の「悪」がいつまでも抵抗し続けるから。


新たにやろう、と決意したのに、すぐ諦めてしまった。


という経験をしたことのある人は結構多いと思う。


それは、自分の中にある「悪」が抵抗した結果なんよね。


自分の中に、今までと変わらない「悪」がある以上、どんなことを思ったところで、中々、続けられるものではない。


「悪」が抵抗しないほどの強力な想いを抱かない限りは・・・


でも、そんな想いを抱けるのなら、最初から抱いているもの。


だから、これは、現実的ではない。


だったら、どうしたらいいのか。


それは、自分の中にある「悪」と対峙し、受け入れ、認めること。


なんせ、自分の中にある「悪」は受け入れ、認めるだけで、力を弱める性質があるから。


例えば、自分の中にあるトラウマは、気づき、受け入れ、認めるまでは、暴君のような振る舞いをするが、いざ、気づき、受け入れ、認めると、今までが嘘のように穏やかになったりする。


ゆえに、こういった作業を一つずつ積み重ね、自分の中にある「悪」の力を弱めること。


それが大事。


すると、自然と、自分の中の「善」が強くなるから。


ただ、何も意識せずに過ごしている時間が長ければ長いほど、自分の中にある「悪」は膨大な量になっていることもあるから要注意。


量が多ければ多いほど、それらを弱めていくのにも多くの時間を要する。


それでも、自分の中にある「悪」を弱め続ける意思と覚悟があれば、高い確率で、自分の人生は大きく変わっていくであろう。


しかも、そうやっているうちに、自分の中の「悪」が抵抗できないほどの強い想いを抱いたりするもの。


強い想いを抱くのが先か、自分の中にある「悪」が弱まるのが先か。


とにかく、自分の中にある「悪」を弱めていると、人生は大きく動き出す。


案外、そんなものなんちゃうかなぁ・・・



サコヤンの独り言

「自分の中にある悪を弱め続けていると、人生が大きく動く」