人は誰しもが強くもあり、弱くもある。
得意なものもあれば、苦手なものもある。
すべてにおいて強い人なんて存在しない。
必ずといって、弱い部分を持っている。
強く見える人は、弱い部分を補っているだけ。
人に見せていないだけ。
単に、そういうこと。
ヒトは、弱肉強食の世界で、トップの方に位置づけられている。
だが、これは、身体能力が優れているからではない。
むしろ、身体能力だけを見ると、ヒトというのは、自然界の弱肉強食の世界では生きていくことはできない。
残念ながら・・・
なんたって、動物のように速く走れるわけではないし、高く飛ぶこともできない。
握力も弱ければ、噛む力だって弱い。
身体能力だけを見ると、弱肉強食の世界では絶望的。
だが、ヒトは、身体能力で劣っていることを認め、その分、他でカバーをしている。
頭を使うこと、道具を使うこと、文明を発展させることといった、ヒトにしかできないことをやっている。
ヒトは、動物に分類されながら、他の動物と違って、食うか食われるかの弱肉強食の土俵には立っていないんよね。
同じ土俵に立っていないからこそ、弱肉強食の世界でトップの方に位置づけられている。
これもすべて、最初に、自分の弱さを認めていることから始まっている。
身体能力では到底敵わないことを認めたからこそ、別の道を歩んでいる。
仮に、意固地になって、動物とも身体一つでやりあったところで、命の保証はない。
おそらく、簡単に命を落とすであろう。
ゆえに、弱さを認めることってすごく大切なことなんよね。
これは、現代の世界でも、自分においても同じようなことが言える。
だって、自分の弱さを認めるからこそ、進むことができる道があるから。
また、自分の弱さを認めるからこそ、その部分を指摘されたところで、腹が立たなくなるから。
ただ、自分の弱さを認めることって、できる人には簡単にできるが、できない人にとってはものすごく難しい。
なんたって、様々な感情を抱いて人は生きているから。
変にプライドが高い人、人と自分を比較しながら生きている人、素直さに欠けている人というのは、自分の弱い部分を認めようとしない。
なんせ、自分を強い人であるかのように思っていたいから。
自分が強い人であるかのように振る舞っていたいから。
弱さを認めることで、こういったすべてが崩れることを恐れている。
おそらく、男女比でいえば、男性の方が多く、年齢層でいえば年齢が高い人の方がこういう傾向が強いのではないか。
なぜなら、男性は変にプライドが高い人が多いし、歳を重ねていくと自分独自のやり方が固定化しやすく、自分独自のやり方を柔軟に変えていこうとしなくなるから。
本当は、自分の弱さを認めるからこそ、さらに強くなれるというのに・・・
人は誰しもが、強くもあり弱くもある。
だが、自分の強さを活かすためには、自分の弱さを認めることが必要となる。
弱さを認めることで自分の強さに意識の焦点を合わせることができ、前に進むことができるんやから。
今、強く見えている人というのは、自分の弱さを自覚し、そして、自分の強さを活かしている人が多い。
また、自分の強さを活かせば、自分だけではなく、周りの人も、自分の強い部分に目を向けてくれるようになる。
ゆえに、自分の弱さがより一層目立たないようになっているんよね。
ひょっとすると、自分の弱さをちゃんと認めている人こそ、本当は強い人なのかもしれない。
だって、自分の弱さを認めている人は、ちゃんと自分を知っているから。
自分を知っている人は、自分の活かし方をも知っている。
そういう人ほど、自分の土俵を持っているもの。
相手の土俵で戦わないため、いつも、有利にことを進めることができる。
弱さを認め、強さを活かす。
これこそ、ヒトが生き延びてこれた大きな理由の一つであり、弱肉強食のトップの方に位置づけられている大きな理由の一つなのではないか。
ただ、圧倒的な身体能力が劣っていたからこそ、この道を選ぶしかなかったのかもしれない。
こう考えると、変に、身体能力に優れてなくて良かったよね。
なんせ、変に高いプライドを持つことができなかったんやから。
ゆえに、中途半端に力がある人や中途半端に優れている人は、気をつけた方が良い。
こういった人ほど、変なプライドを抱きやすく、しかも、そのプライドを捨てることも変えようとすることもしない傾向があるから。
どちらかというと、まったくといって力がない人の方が、素直に愚直にことに取り組めたりするもの。
そして、中途半端な力に自惚れている人は、こうした人に追い抜かれていくもの。
だから、気をつけなよ。
素直さと愚直さはものすごく大きな力なんやで。
変にプライドがある人は、この大きな力を捨てている可能性が高いんやで。
うかうかしていると、時の流れと共に抜かれることになっちゃうから。
とにかく、今こそ、自分の弱さを認めなよ。
すると、今まで以上に強くなれるから。
サコヤンの独り言
「弱さを認めることで更に強くなる」