一体、何を焦っていたのだろうか。
大切なことを忘れて・・・
目先のことにとらわれて・・・
人が、上に成長するためには、まず下に伸びなければならない。
だって、支える物がしっかりとしていなければ、いくら上に伸びようとしたところで、不安定で仕方がない。
土台が不安定であれば、無意識の内に、上に伸びることを怖れ、伸びることを止めてしまう。
たとえ、上に伸びようとする想いがあったとしても・・・
だって、上に伸びる意識があっても、今の根の状態で上に伸びることは危険であることを心は知っているから。
危険なことを前もって知っているからこそ、上に伸びることにストップをかけている。
ものすごく忘れやすいことなんだが、自分の成長って、自分を支える根に応じてするものなんよね。
根が太く強く長ければ、それに応じて、どこまでも成長していく。
反対に、根が細く弱く短ければ、それに応じた成長をしていく。
自分の成長は、自分の根の成長にかかっている。
見えている成長というのは、ほんの一部分であって、本当に大切なのは、見えていない根の部分なのであろう。
なんたって、見えないからこそ、疎かにしがちだから。
土台が不安定であれば、いくら成長しても、傾き危なっかしい。
だからこそ、すべてを支える、根をしっかりと張り、土台を築く必要があるんよね。
土台が安定しているからこそ、その上に安心して伸びていくことができる。
これは、植物を見れば、一目瞭然。
仮に、土台が揺らげば、成長することもなく、倒れることもある。
ゆえに、いかに土台を安定させ、成長できる準備を整えることができるかが、大きなカギとなるんよなぁ・・・
それは、植物も人間も同じ。
ただ、人間の場合、植物のように単純ではない。
自分の身体を支えているのは、もちろん、自分の足。
だが、自分の人生を支え、根のような土台の役割を果たしているのは、別にある。
それは、どのような姿勢で日々生きているのか。
何を大切にして生きているのか。
どのような心で生きているのか。
こういったものが、自分の人生においての土台となる。
仮に、この土台が揺らいでいたら、安心して成長し続けることはできないだろう。
なんたって、根本的な土台が最初から揺らいでいるんやから。
残念なことに、こういう状態では、どんなに様々なことを学んだところで、そないに成長につながることはないだろう。
だって、土台が揺らいでいる上に、しっかりとしたものを築くことは容易にできることではないから。
そんな状態で何かを築いたところで、重さに耐え切れなくなり、倒れてしまうのがオチ。
ただ、人の場合、支えきれなくて倒れるということがない。
それが、面白いところ。
不思議と、倒れる寸前で、上に伸びることを止めてしまうから。
おそらく、防衛本能が働いて、これ以上いくのはマズイ。
というのを、感じているのだろう。
ゆえに、ストップがかかっているのではないか。
だから、上にいきたくても、いけない状態になってしまう。
だが、それで上にいくのを諦めてはならない。
なんせ、まだ上にいく術は残っているから。
一度、上への成長が止まった時というのは、今の自分の根に応じた成長を遂げたことを意味するのではないか。
だとすると、今度は、また、下に伸びていけばいいではないか。
一旦、上に伸びることを止め、下に根を伸ばしていけばエェ。
そうすると、下に根が伸びた分、支えることができる強さが増し、再び、上に伸びていくことが可能になるから。
きっと、上に伸びることと、下に伸びることを交互に繰り返しながら少しずつ少しずつ大きくなっていくのだろう。
そのため、見える成長が止まっていると感じたなら、見えない部分の土台となる根を成長させる必要があるのだろう。
それをしてからこそ、上に伸びていくことができるんやから。
ゆえに、見える成長が止まったからといってメゲルことはない。
だって、それは、更なる進化のために見えない部分である根を鍛えよ。
というメッセージなんやから。
腐ることなく、見えない部分を一生懸命、伸ばしていたら、その区切りが来た時、まちがいなく、上に大きく伸びていくはずやから。
しかも、根を鍛えている期間が長ければ長いほど、それに応じて、上に伸びていくもの。
なんせ、根の成長に応じて、上に伸びていくようになっているしね。
だから、何か結果が出ていなくとも、焦ることはない。
なぜなら、結果が出ていない時というのは、一生懸命根を伸ばしているときなんやから。
それが、一段落つくと、まちがいなく、上に伸びることができるんやから。
結果が出ていない時こそ、今は、更なる進化のための準備期間と想いなよ。
その想いが、根の成長を促進させるから。
自分の人生を大切にして生きる想いが溢れてくると、いつかは、土台を安定させるための時期がやってくるんちゃうかぁ・・・
だって、不安定なままでは前に進むことができないから。
だが、様々なことを犠牲にしてまでも土台をしっかりと安定することができた人は、その後は、かなりの高い確率で飛躍していくだろう。
なんたって、土台が安定しているんやから、安心して上に伸びていくことができるから。
土台を安定させる時期というのは、更なる上の世界に行くための準備なんやで。
なんせ、今までの土台では、上の世界にいくことができないんやから。
ただ、準備をしたということは、上にある世界が見え、自分が行ける目論見がある証なんやで。
だから、焦ることなく、一生懸命に、土台を安定させればエェ。
それまでは、多くの人に迷惑をかけているかもしれないが、そこを抜けると、今まで迷惑をかけた以上に恩返しができるようになっているから。
とにかく、上のステージに進むためには、どこかで、自分の土台を安定したものにする必要があるものなんやで。
脱皮するための準備みたいなもんなんやから。
ゆえに、周りからどう思われようとも、どう言われようとも、気にすることなく、自分を信じて進めばエェ。
脱皮の先には、大きく進化した自分が待っているんやから。
とにかく、太く長く強い根を張り、地をしっかりととらえなよ。
それに応じて、見える部分の成長が著しいものとなるから。
そして、根を鍛える時には、しっかりと鍛えたらエェ。
後になって、必ず、自分に良いものとして返ってくるから。
それは、まちがいないんやで・・・
サコヤンの独り言
「人生には根を鍛える時期も必要」