自らを尊ぶ心と書いて、自尊心。


一体、自分はどれほど自分のことを尊んでいるのか。


今まで一度も意識したことがない。


本来なら、ものすごく重要なことなのに・・・


自分が自分に抱くセルフイメージに大きな影響を与えているというのに・・・


もちろん、自尊心は高く維持し、傷つけることがない方が良い。


だって、変に傷つけたり、自尊心を低くしてしまうと、自分を否定し、卑下し、傷つけることが増えてしまうから。


物事をマイナスな視点でとらえ、自分は無力だと思い込む。


そのため、何かやりたいことがあっても、中々一歩が踏み出さない。


やろうという前向きな想いよりも、やって大丈夫なのか、自分がやってもいいのか。


といった不安になったり、心配をしたりすることが優先されてしまう。


ただ、世間では、プラス思考がもてはやされている。


なんたって、本屋に行けば、プラス思考の本は山ほどあるから。


もちろん、そういう本を読み、感銘を受け、プラス思考に変えて、上手くいっている人もいる。


だが、プラス思考の本を読んだところで、何ら変わらない人もいる。


おそらく、こういう人の方が多いのではないか。


だって、今、プラス思考が良いと思ったところで、しょせん、付け焼刃にすぎないから。


そう簡単には変わらない。


それが、事実なのではないか。


仮に、そうやって簡単にプラス思考で上手くいくのであれば、本屋からプラス思考に関する本はなくなるであろう。


なんせ、誰にでもできることは、話題にもならないから。


でも、第一線で活躍している人の多くはプラス思考なんよね。


ただ、ここで忘れてはならないのは、こういう人達は、長年の間プラス思考で生き、自分の土壌がプラス思考で出来上がっているんよなぁ・・・


プラスの土壌にプラス思考を植えるから、プラスの実がなるんやで。


なのに、そのことを忘れて、マイナスな土壌にプラス思考を植えたところで、必ずしもプラスが出るとは限らない。


もちろん、プラスも出るが、多くの場合、マイナスの実が出る。


もしくは、今までと何も変わらない。


だって、自分の土壌が、プラス思考を育むのには、適していないから。


そのような状態で、プラス思考が良いんだ。


と思い込んだところで、自分が望むような結果など出やしない。


これは、植物が証明してくれている。


土壌が悪ければ、作物はほとんど育たないようになっているから。


種だけ良くてもアカンし、土壌だけ良くてもアカン。


種と土壌両方が良くなければ、良い作物は育たないし、良い実はつけない。


それが現実。


プラス思考で生きることは素晴らしい。


だが、それは、自分の土壌がプラスであってこそ成り立つもの。


ゆえに、まずは、自分の土壌をプラスにすることが大事なんよね。


なんせ、どんなにプラス思考が素晴らしいとは言っても、自分の土壌がマイナスであれば、育ちはしないし、良い実はつけない。


そして、自分の土壌がプラスかマイナスかを判断するのは、どれほどの自尊心を抱いているかで分かってくる。


自尊心が高ければ、自分の土壌はプラスとなり、自尊心が低ければ自分の土壌はマイナスとなるだろう。


ただ、自尊心というのは、今までの生き方によって、自然と決定されている。


自分が意識していない間に・・・


親からの愛情をたっぷりと受け、成功体験を着実に重ね、周囲から認められてきた人は、自尊心が高い人が多いのではないか。


反対に、親の愛情をそないに受けることなく、成功体験に乏しく、否定されることが多かった人は、自尊心が低い人が多いのではないか。


特に、小さい時にどのように生きていたか、それが自分が抱く自尊心に大きく影響を与えている。


ただ、自尊心が高いまま育っている人というのは、そうは多くはないのではないか。


なんせ、多ければ、世界はもっと変わっているはずやから。


ゆえに、多くの人が、育つ過程で自尊心を低くしてしまっているのではないか。


圧倒的な力の差を感じてしまって、誰かに強く否定されてしまって、自分の力のなさを痛感してしまって・・・


いつしか、自尊心を低くし、低いまま生きている。


そんなことが平気で起こっている。


なのに、このことに妥協し、諦め、自尊心を高めようとはしない。


だから、いつまで経っても、自分自身に変化が起きやしない。


でも、自尊心が高い人は、セルフイメージも高く、着実に自分の道を切り拓き、ドンドン自分を変化させている。


なんたって、自分ならやれると思っているし、失敗を受け入れ、失敗の先に成功があることを熟知しているから。


普通の人が失敗と思うことを、失敗と思っていない。


ゆえに、失敗を怖れずに何にでも挑戦している。


そして、何度も挑戦し、何度も失敗し、それでも挑戦しているからこそ、自分の道が切り拓かれていることをよく理解している。


そもそも、人の基本的能力には、ほとんど差はない。


これは事実。


だが、自尊心においては、大きな開きがある。


この開きこそが、人との差を作っているのではないか。


だからこそ、自尊心を高く抱いたまま過ごすことはものすごく重要なことなんやで。


ただ、今、自尊心が低くても大丈夫。


自分と向き合い続けているうちに、自ずと、自尊心は高まっていく。


なんたって、自尊心を低くする理由が取り除かれ、自尊心を低くすることに意味がなくなるから。


とにかく、どんなに時間がかかったとしても、自分の土壌は改善した方が良い。


なんせ、その方が、自分の人生でたくさんの良い実をつけるから。


もちろん、それをやるかやらないかを選ぶのは本人の自由だがね・・・



サコヤンの独り言

「自尊心を高いまま過ごしな」