日没とともに
5000個のアイスキャンドルが
つぎつぎと
その表情をあらわす。
ぽってりと
厚みのある、あかり。
どっしり大きな器で
夜を越したのかな。
炎のてっぺんが
キャンドルから
ちょっぴり飛び出る、あかり。
ママの真似して
ちっちゃな入れ物に
いっぱいお水を入れたかな。
ギザギザ柄に
透けてる、あかり。
こんな器、どこにあった?
ゆぅらり、ゆらり。
5000種類の表情で
炎たちが
いっせいにゆらぐ。
火は
【生命の象徴】と
言われている。
あたたかなエネルギーを
確かめながら
キャンドル越しに
行き交う人びと。
への字グチの人など
誰一人いなくて
幸せそうに
キャンドルを見つめて
目を細めている。
どの瞳にも
5000のゆらぎが
しずかに映っている。
言葉を
しばし忘れる。
5000のゆらぎに
自分の心の奥にある
燃えているモノが呼応して
いてもたっても
いられなくなる。
※
まぶたを閉じると
ゆらぎの波が
あとから
あとから
押し寄せてくる。
・・・第21回氷灯夜
~ラブファンタジー
(とかち・メムロ公園)



