ケータイの着信に残っていた

その名前を見て

ワタシは一瞬、クビを傾げた。


二代目社長の

ノッサンからだった。


このあいだのリンククラス会

参加メンバーそれぞれで

名刺を交換していた。


だから

なにか用事があれば

連絡を取れる状態・・・では、ある。


とはいえ

何の用事で電話をくれたのか

まったく見当がつかなかった。


折り返し電話してみると

留守電になっており

「なんか、あった~?」なんて

のんきなメッセージを残して切った。



ノッサンから

ふたたび着信があったのは

次の日の夕方だった。


「おう!元気か?」

「モチロン。元気だけがとりえだもん。

そうそう、なにかあったの~?」


「実はさ

いま新しい事業を興そうと思って

準備してるんだよ」

「そうなんだ!」


「デッカイんだよ、規模が」

「ふぅ~ん」


「そうなると、やっぱり

願掛けとかしたいじゃん」

「え?!ノッサンが願掛けって?

なんかイメージじゃないけど・・・」


「ビック・ビジネスなんだよ。

後には引けないし、

正直いって怖いんだよ、やっぱり。」

「そっかぁ」


電話から聞こえてくる声は

クラス会で雄弁に語っていた

やり手のノッサンとはちょっと違う

なんとなく弱々しいトーンだった。


「こないだもらった名刺みたら

おまえさ、色を使って

何かを見れるんだろ?」

「あぁ、カラーセラピーのこと?」


「いまのオレに

必要な色って何かなぁ」

「・・・いま、ノッサンが

未来に思い描いてるビジョン。

そのイメージを

少し聞かせてもらえる?」


ノッサンはそれから

自分が夢にみている

将来のビジョンを

静かに語った。


ノッサンの

イメージとビジョンを

後押ししてくれる

色を、ふたつ。


ワタシは

ノッサンへ告げた。


ふたつの色の持つ意味が

ノッサン自身を

内面から

グッと持ち上げてくれることを

祈りつつ。


「わかった、ありがとう!

意識して使ってみるよ。」

「だいじょうぶ。

ノッサンが歩いてきたあとに

太い道、できてるじゃん!」


「よし、なんだか

やる気がわいてきたぞ!

もし、軌道にのったら

寿司おごってやるからな!」

「アハハ!やった~♪

お寿司、確定ということで。

クラス会のときのメンバーも

全員呼んじゃうからね♪」


「ありがとな」

「どういたしまして」


対面じゃなくても

セラピーのツールがなくても

こんなカタチで

誰かの役に立てることが

とても、うれしかった。


ノッサンの弾んだ声が

なによりの

ギフトだと思った。


   ※

   ※


学ぶだけにとどまらず

体験し、経験して

まちがって

失敗することで

また別の方法を模索して

そうやって

ずっとずっと

真摯に謙虚に

愛を抱きしめて

歩いていきたい。


ペタしてね