私が産まれた時から隣に住んでいた叔母は
~するべき。~じゃないとダメ!
~はおかしい!~はマトモじゃない!とまあすごいべきべき人間です。
そんな叔母を母は完全に頼り、叔母の言うことは絶対!で、そのせいで私も父も嫌な思いをたくさんしました。いや、父はともかく私はそれを最近になって気付いたのです。

私に対してはよくダメ出しをされました。
子どもの頃、私は妹に嫌がらせをたくさんしました。意地悪なお姉ちゃんでした。
それはいつも妹ばっかりみんな可愛がっていたからです。まだまだ甘えたかったのにお姉ちゃんなんだから!お姉ちゃんでしょ!といつも言われていたからだと今になって思います。そしていつも怒られる。負のループでした。
母の姉である叔母はいつも私に言いました。
『叔母ちゃんが子どもの時はいつもあんたのお母さんに優しくしてあげてた。お菓子もいつも多い方をあげてた。それに比べてあんたは。何でそんなに意地悪ばっかするんか叔母ちゃん理解できんわ!』と。
ある日となりのトトロのさつきの話になって
『あんたもさつきを見習いなさい』と言われました。
私は妹に優しく出来ない自分を責め。けど妹の顔を見たらまたやっちゃう。今は寂しさからの行為だったと自分で理解が出来ますが当時は自分でも何でこんなに妹をいじめてしまうのか、わかりませんでした。私は本当にダメだと思っていました。

五年生の頃算数が苦手な私は優秀な叔母の息子の従兄弟のお兄ちゃんに家庭教師をしてもらうことにしました。もちろん月謝も払いました。
従兄弟は頭がものすごく良いので問題をすごい早口説明していくのですが全くついていけない。けどわからないって言えない。家庭教師の日がとても憂鬱でした。
そしてある日母が
『これ⚪⚪(従兄弟を名前)結構いいバイトでしょ?』そしたら叔母は
『何がいいバイトだって?あきこみたいな子教えるの大変やって!』と言っていました。
そしてしばらくして
『もう、お兄ちゃんあきこに勉強教えるの嫌やって!』と言われました。
そして何ヵ月か続いた家庭教師は終了しました。私はその時は自分は勉強が出来ないからこんな風に言われても仕方ない。自分がダメな子だから。とまた自分を責めて。
その後はこの件も忘れて成長して行きましたが、育児に行き詰まってもうどうしようもなくなった長男の年中の頃、何故かふとこの家庭教師の一件が思い出されて来て、そして当時の自分がかわいそうで泣けて来るのです。
私は自分の子どもの事で悩んでいるのに何でこんな昔の事を思い出すんだろう。そして何でこんなに悲しいんだろう。
この家庭教師の出来事が一番記憶に残っていますが、他にもバカにされたように感じた出来事はいっぱいありました。
『お兄ちゃん(従兄弟)は~』
『お兄ちゃんなんて~』と従兄弟がとにかく出来が良く聞き分けもいいので、あんたは本当にダメねと言われる様な事がいっぱいありました。
それに叔母はものすごく口が上手いので聞かされる方もそうなんだと納得するしかなくなり、ましては子どもは素直なので言葉をそのまま受けとっ
てしまいます。

後にこの話を相談させてもらった児童相談所の臨床心理士の方が言っていました。
小さい頃に感じた悲しい思いが冷凍保存されていて、あるきっかけでそれが溶け出していく事があるんですよ。と。
私はバカにされて悲しかった気持ちをあの時誰にも言えず冷凍保存していたんだな。と思いました。

続きます