日経エコロジーのWebサイト ECO JAPANから。

CO2を削減しながら、経常利益もあげる。

すごく理想的な企業やなぁ~


CSRとしてもすごい効果あるやろうし、一石二鳥どころか、三鳥になるんじゃないのかな?



[eco tech]エフピコの食品トレー

エフピコは1990年に、食品トレーから食品トレーへのリサイクルを開始した。使用済みトレーをリサイクルした「エコトレー」の売り上げは140億円を超える。新たに透明トレーのリサイクルにも着手した。


透明トレーのリサイクルも開始した。光学式自動選別機で素材別に仕分ける

 「OPS(二軸延伸ポリスチレン)」「PET(ポリエチレンテレフタレート)」「PP(ポリプロピレン)」──。コンベヤーの上に整然と並んだ食品トレーが次々と仕分けられていく。1990年から発泡スチロール製トレーをリサイクルするエフピコは昨年12月から、透明トレーのリサイクルを本格的に開始した。光学式自動選別機を活用して素材別に回収し、OPSをトレーの原料にリサイクルする。

 2009年3月期の連結業績は、売上高が前期に比べ 2.2%増の1282億円、経常利益が同44.1%増の92億円だった。世界同時不況で業績が悪化する企業が多い中、過去最高を記録した。環境対策室の松尾和則ジェネラルマネージャーは、「回収したトレーが利益に相当貢献している」と言い切る。

 使用済みトレーはペレットに戻し、新品のトレーの原料に利用する。再生ペレットで作ったトレーはエコマーク付きの「エコトレー」として販売する。エコトレーの売り上げは年間140億円を超え、エフピコ単体の売上高の約12%を稼ぎ出す。

年間約7000tを回収
7000カ所の協力取り付ける

  80年代後半に米国でハンバーガーチェーンのマクドナルドの発泡スチロール製容器が消費者からやり玉に挙がっていることを知った同社は、このままではトレーもたたかれると考え、リサイクルに乗り出した。現在はスーパーを中心に全国約7000カ所で使用済みトレーを回収している。2009年3月期の回収実績は6829tで回収率(出荷量に対する回収量の比率)は27%だ。

 リサイクルの流れはこうだ。まず、搬入した使用済みトレーを白色と柄付きに人手で仕分ける。続いて、粉砕装置で細かく砕き、空気で搬送する際にキャップや輪ゴムといった発泡スチロールより重たい異物を除去する。洗浄・脱水を2回繰り返した後、乾燥させてから、200℃を超える熱で溶かす。押し出し機に通し、小さく切断すれば再生ペレットが出来上がる。再生ペレットを3割、工場端材を7割混ぜてトレーに成型する。表面をバージンのポリスチレン製フィルムで覆い、安心・安全に配慮した。

 白色トレーから回収したペレットは再びトレーの原料にできるが、柄トレー由来のものは黒いためトレーに戻せない。床材や擬木、くいといった建築資材に再利用している。

 トレーからトレーへのリサイクルを全国で本格的に展開しているのは現在、エフピコだけ。採算に乗せるには、使用済みトレーを低コストで大量に集められるかどうかがカギを握る。自前の物流網を持っていたエフピコは、納品の帰り便を活用し卸売業者を経由して使用済みトレーを回収する仕組みを確立した。

 新たに始めた透明トレーのリサイクルを実現できたのは、光学式自動選別機の導入によって選別の精度が高まったことが大きい。従来は、比重を利用して分けようとしていたが、OPSとPETしか想定してなかった。そのため、PPや塩化ビニル樹脂といった多様な素材を選別できず、OPSだけを取り出すのが難しかった。



開始8年で黒字化を達成
コスト削減で原料安に対抗

 最初は、広島県福山市と大阪市のスーパー6店の協力を得てトレーを回収し始めた。当初は回収量を増やすためスタンプサービスを導入してもらい、トレーを持ってきてくれた客に1枚当たり1円を還元した。

 一方、スーパーはトレーの回収・リサイクルに協力することでコスト削減に結び付く。容器を自主的に回収すれば、容器包装リサイクル法で支払いを義務づけられているリサイクル委託料を低減できるからだ。

 食品スーパーのサミット(東京都杉並区)は昨年9月から、一部のトレーについてエフピコにリサイクルを委託している。使用済みトレーを無償で引き取ってくれるため、トレーを含めた発泡スチロール製容器の処理費用を約5%減らせた。

 リサイクルを開始してから8年が経過した98年3月期に悲願だったリサイクル事業の黒字化を果たした。しかし、昨年後半からバージン原料の価格が著しく下がったことでエコトレーの売価も下がり、再生トレーの利幅は薄くなりつつある。エフピコはトレーの品種を絞り込むことで生産効率を高めるとともに在庫を削減して、利益を確保する考えだ。