3月14日。親族の結婚式がありました。前泊、後泊入れて4日間自宅を留守しました。
着物にはいくつかの種類があり、それぞれに格があり、着用には決まり事があります。
結婚式では、親族の既婚者ならミセスの晴れ着である黒留袖(くろとめそで)と決まっています。
今回それを着たのは新郎新婦の母親と私だけ。
あらら、他の親族の方々はドレスやスーツ、ニットのアンサンブル。
ええっ! 洋装のほうが楽なんだから、私もそうすれば良かったのかしら?
自慢みたいですが、私の黒留袖は写真のように鳳凰を金糸、銀糸で総刺繍した豪華で目立つもの。
黒留袖を見慣れていらっしゃる式場のスタッフさん達は見る目があり、「凄い素敵ですね」とか「わぁ、鳳凰ですか。綺麗ですね」とか異口同音に褒めて下さったほどです。
(余談ですが、めでたさを表す鳥の中で一番格上なのは鳳凰、次が白鷺です。そして、刺繍のないものより刺繍が施されたものの方が格上なんです)
19歳の時に母が誂(あつら)えてくれて以来、着付け教室での手結び練習、自分の結婚式、2回の仲人、何回かの結婚式に着用し、50年以上も活躍してくれている大事な一着であり、着用回数が一番多い着物です。
その大事な1着でも、金糸・銀糸の総刺繍だとかなりの重量です。
悲しいことに、洋服から着替えるとかなり重いなぁ、と感じる年齢になってしまったのです。
残念だけれど、もう、この衣装を着るには腰椎2度も骨折した身体への負担が大きいです。
最近は着物自体を着る人が少なく、ましてや黒留袖みたいに滅多に着ない(着用回数が少ない)着物を誂(あつら)える人は更に少ないです。レンタルのほうが安上がりですしね。
これも時代の流れなんでしょう。
今後の結婚式の予定は、今のところありません。仮にあったとしても、遠距離だったりすれば体力的に出席できるか否かも不明です。
孫息子には、目下、結婚願望が無いとの事。結婚しない人が増えているのも確かですからね。
出番が無くなる黒留袖。今回が最後です。
今迄の働きに感謝して、丁寧にしまい込みましょう。
