一度、弁護士事務所のサイトに掲載されたようだったのですが、私が見に行った時には削除されていて読めませんでした。
先程Yahoo!ニュースで掲載されているのに気付き、拝読しました。何度も、繰り返し、読みました。
大変恐ろしい思いをなさったのに、ご自分が求めることと求めてはいないことをはっきりと区別して明示されていました。加害者、そして被害者をより苦しめることに加担した者は、誠実に向き合うべきでありましょう。
「加害教員には、犯罪行為を認めて充分な対処をした上で、二度としないと約束してから次に進んでもらいたいと考えていました」
(小学館「マンガワン」問題、被害女性がメッセージ発表 小学館からの謝罪を明かし「これ以上、小学館への批判が炎上することは、望んでおりません」(スポーツ報知) - Yahoo!ニュース より引用)
至極まっとうなこの言葉が、どうしてスルーされたのか。
なぜスルーしてよいと思えたのか。
判断能力の基準が、「常識」とは異なるところに置かれていたとしか思えません。
なぜスルーしてよいと思ったのか、この点については今後の防止策を策定する上でも、明らかにすべきでしょう。
最近「可愛いは正義」なんていう言葉も聞かれますが、「売れることだけが正義」になっていたのではないでしょうか。
「よいものが売れる」とは限りませんが、「売れるものがよいもの」ではありません。そこを見誤るようになったのは、企業が売上だけを重視した結果ではないでしょうか。
売上は必要ですが、目先の利益に飛びついては大損するのが世の理。今回の一件は、まさに大損になっているではありませんか。
小学館の上層部が、被害者の方に配慮する形で謝罪したと記事にはありました。
きっと弁護士の方とご本人の意向もあったのでしょう。
直接謝罪こそ正義だというお考えの方もいらっしゃるでしょうが、私は「被害者保護」の観点からも、今回の謝罪形式はふさわしいものであったと思います。
そして、発表以前にまず被害者と向き合った点は、評価したいと思います。
同時に、被害者の方にこんな形で「お気持ちを表明」していただかなければならないような状況にした大人に、大人の一人として情けないとも思いました。
私は、性犯罪を許しません。
それを見て見ぬふりをしたり、誤魔化したり、隠蔽しようとしたりするのも許しません。
人間として、謝罪すべきは謝罪し、誤っていたことは誤りであったと認めて改善し、今後二度と同じような事件が起こらないようにしなければなりません。
被害者の方のお心が少しでも癒されますようにと願ってやみません。
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さて。
教員が児童生徒を盗撮した内容を共有していたという事件もありましたが、事の大小、加害者が教員・生徒を問わず、学校という関係性の中で性加害・性被害が思っている以上に多く発生していると思われます。
この件だけでなく、いじめも、ネット上の様々な問題でも、私は「思いとどまる力」「衝動を抑える力」が現代日本人に掛けているように思えてなりません。
昔は、誰も見ていない所であっても「お天道さまが見ている」という戒めを繰り返し刷り込まれたことで、犯罪抑止力になっていたように思います。
キレやすい人は、前頭葉に問題があることが原因だと脳科学者茂木健一郎氏が述べている記事を拝見したことがあります。若い人ならば前頭葉の発達が不十分であるから、高齢者の場合は前頭葉が老化によって委縮するなどし、うまく機能しなくなったからだとか。
前頭葉が働くようになれば、冷静に行動できるようになるということになります。「ちょっと待て、本当にそれでいいの?」と前頭葉がストップをかけてくれるのです。
すぐに答えが手に入らないと、やる気を失う人が増えているとも聞きます。
努力は「格好悪い」ことだと思っている人も増えているようです。
もしこれが、「便利さ」に胡坐をかいて前頭葉を退化させた結果なのだとしたら、私たちは「法律」や「教育」だけでなく、自分たちの「生活」そのものから見直す必要があるのかもしれません。
私たち一人一人が「思いとどまる力」「冷静に判断する力」を手に入れていけば、犯罪もトラブルも減るのかもしれません。