シャーマンの通過儀礼・魂の闇夜
イナンナの冥界くだりとは?

 

 

昨年、

「神話で起きることは

 人の心の中でも起きている」

ことを教えてくれた人がいました。

 

その直後、

「イナンナ」の言葉が

内側から何度も浮かぶサインがあって

 

ネットでイナンナについて調べていると

「イナンナの冥界くだり」

というシュメールの神話を知ります。

 

 

「イナンナの冥界くだり」という神話は

人間に置き換えると、

 

シャーマンが

魂を変容させる

イニシエーションの話

でもあります。

 

天と地を

統治していた女神イナンナは、

ある日、冥界へと心を向ける。

 

彼女は司祭としての地位を捨て、

また彼女のために建てられた

すべての神殿を捨て、

 

代わりに

7つの<メ(神力・霊力)>を

身に付けて

冥界へと向かう。

 

しかし、冥界は

「帰らざる国(行きて帰らぬ国)」

と呼ばれるところ。

一度、そこに足を踏み入れたものは

生きて帰ることはできない。

 

イナンナは大臣ニンシュブルを呼び、

「もし三日三晩、

自分が戻らなければ神々の元に行き、

嘆いて助けを求めよ」と命令する。

 

冥界に到着したイナンナは

冥界の門番ネティに取り次ぎを頼む。

 

門番ネティが

冥界の女王エレシュキガルに

取り次ぐとエレシュキガルは

門番ネティ命じる。

 

「冥界の7つの門すべてを閉じ、

イナンナ自らに開けさせよ。

そして、ひとつの門ごとに

「<メ(神力)>を引き剥がすように」と。

 

イナンナは7つの門で

7つの<メ(神力)>を取られ、

そして衣服も剥がされてしまった。

 

イナンナは、エレシュキガルと

7人の裁判官の<死の眼>で

<弱い肉(死体)>になり、

釘に吊り下げられた。

 

三日三晩、戻らぬイナンナに、

ニンシュブルはイナンナとの約束通り

神々のところに行き、助けを求めた。

しかし自分勝手に行ったイナンナに神々は冷たい。

 

最後に訪ねた大神エンキは、

自分の爪からクルガラ、ガラトゥルという

二体の精霊を作り、

ふたりに「命の草」と「命の水」を与え、

冥界に遣わす。

 

ふたりは(なぜか)病で倒れている

冥界の女王エレシュキガルのもとに行き、

彼女の心を開いて

イナンナの体をもらい受け、

「命の草」と「命の水」で

生き返らせる。

 

そして、 イナンナとともに

エレシュキガルもよみがえるのです。

 

冥界で捕えられていたイナンナは

地上へ帰還します。

イナンナの冥界下り

 

 

 

「冥界」を舞台にしたこの神話は、

 

冥界=潜在意識であることから

 

人々の深い意識の変容や

シャーマンが目覚める過程を

表現していると思われます。

 

そこに気づいた心理学者などが

研究しいくつか本も出ています。

 

 

 

 

  ヒーローズジャーニーと
ヒロインズジャーニー

 

 

ヒーローズジャーニーは
社会的に成長していく物語

 

 

人々が

ピラミッド構造の男性性社会や、

世の中で生きるにあたって

子供〜大人へ成長していく

「ヒーローズジャーニー」という

精神的な成長の過程があります。

 

ヒーローの道のり

ヒーローズジャーニーでは

 

男性性優位な父権社会の中

自分の「あるべき姿」を追い求め

目的意識を持って奮闘していきます。

 

 

今現在、

土の時代(男性性社会)から

風の時代(女性性社会)

移行しています。

 

そのため、

目に見える価値よりも

目に見えないものに価値を見出す

流れとなってきています。

 

 

ヒロインズジャーニーは
魂の変容プロセス

 

男性性社会の中で生きていく

少年から大人の男性へ成長していく

ヒーローズジャーニーとは違って

 

「ヒロインズジャーニー」という

少女から大人の女性〜そして女神へ成長していく

女性性の領域である「精神性を開いていく」

魂の変容の物語があります。

 

ここでは

封印・抑圧されてきた女性性を開き、

「ありのままの自分」で

生き始めていくステージになります。

 

子ども~大人への成長だけで終わるのではなく、

さらなる変容のプロセスとして

 

崩壊する自我と向き合い

内なる光と闇、

男性性と女性性を統合させていき、

 

内なる女性性が

「少女・女性」から「女神」へ

変容を遂げる覚醒の物語なのです。

 

 

魂の変容は女性だけに

起こるのではありません。

 

男性の中にある「内なる女性性」が

魂の変容を遂げ覚醒が起こることで

 

男性の内なる女性も

「女神」へと成長していきます。

 

 

 

両者の違い

 

ヒーローズジャーニー

外側の幻想の世界で

評価や世間体を気にして

必死に頑張って結果を残そうと

する物語であるのに対し、

 

ヒロインズジャーニー

内面の世界の探求をし、

自分と深く深く向き合い

魂を変容させ

自分だけの答えを見つけ

生きていく物語になります。

 

目に見えない世界を司る

女性性が開かれることは

スピリチュアリティが

開かれていくことでもあります。

 

そのため、この

ヒロインズジャーニーの魂の旅の物語

巫女・シャーマンたちが覚醒するときに

たどる通過儀礼としても

知られているようです。

 

 

地球のアセンションにより

地球の周波数が上昇している影響で

そこに住む人間たちも自動的に

周波数を上げていく流れにあります。

 

古い振動数のものを手放し

新しいものを生み出していくための

スクラップ&ビルドが起こっています。

外側の世界も内側の世界も同時に

変容していっています。

 

これまで

ヒーローズジャーニーで生きてきた人は

地球の人間たちが構築してきた

旧型のシステムの中で生きる

男性性優位な人生でしたが

 

女性性が目覚めてくると

さまざまなことに

違和感を感じるようになってきます。

社会へ疑問がでてきて

今までいた場所を

離れていく人もいるでしょう。

 

もちろん目覚めることを

決めてきていない人もいるため

自由意志により

古いシステムの中で

生き続ける人もたくさんいます。

 

どの生き方が良い悪いはありません。

 

今世目覚めることを

決めてきた人たちの中で

魂が決めてきた

目覚めの在り方ができていないとき、

どこかのタイミングで

人生の方向転換をせざるを得ないことが

起きてきます。

 

眠りから目覚めて

「本当の自分自身」へ回帰していく流れです。

目覚めとは何か特別なことではなく

本来の自分に戻っていくことです。

 

そしてそのとき、

大きな破壊と再生のプロセスを

辿ることになります。

 

 

 

具体的に何が起こってくるのか?

次の記事で書いていきます!