人形浄瑠璃文楽と歌舞伎に共通の作品がたくさんあるのはどうして??? | さきじゅびより【文楽の太夫(声優)が文楽や歌舞伎、上方の事を解説します】by 豊竹咲寿太夫


義太夫狂言といいます。













んばんは。シェリーです。

「さきじゅびより」のスタッフです。

このブログは人形浄瑠璃文楽をはじめとした上方文化
かみがたぶんか
の魅力を伝えたいブログです。


わたしはハーフなのだけれど、日本にいる期間のほうが長くって、故郷には年に一度帰るくらい。

というか、日本好き

文楽好き





さてさて、今日のテーマは、文楽と歌舞伎には共通の演目があるけど、どうして!?です



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人形浄瑠璃はご存知道頓堀でその隆盛をみせたの。

それがだいたい元禄時代。



同時期、隆盛を見せた芸能が歌舞伎だった。


歌舞伎は江戸だけではなくて、上方歌舞伎も存在していて、上方歌舞伎は人形浄瑠璃とその人気を争うの。




互いに互いをライバル視していたし、また、脚本家には人形浄瑠璃と歌舞伎をいったりきたりする人もいた。



だから、題材の同じ演目を同時に仕掛けて争ったり、向こうでヒットしたものをこちらに取り入れてリブートして上演したり、リブートされた演目をまた向こうがリブートしてさらにヒットさせたりしたの。






けれど、人形浄瑠璃と演目の取り合いをするわけだから、自然と上方歌舞伎の中に義太夫節が取り入れられた演目が出来上がるの。


それら共通の演目、たとえば今日まで上演の仮名手本忠臣蔵や、義経千本桜菅原伝授手習鑑妹背山婦女庭訓などなど。




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これらは人形浄瑠璃で上演する際の義太夫節をベースに、歌舞伎ではセリフを役者さんが言って、ト書きは歌舞伎専属の太夫・三味線の人が語るという形を定着させていった



上方のをんな
著・片岡秀太郎



こういった演目を義太夫狂言というの。


だから本来は上方言葉のイントネーションがとても大切だと言われているわ。


人形浄瑠璃の演目はだいたい上方、つまり関西の地域が舞台になっているしね。






もちろん、歌舞伎には江戸で発達した演目が多くあって、それらはお江戸言葉で粋なかっこよさが特徴的で素敵





文楽には文楽の、歌舞伎には歌舞伎のそれぞれ共通した魅力と違った魅力があるからこそ、今まで歴史に残り続けてきたのね。



これからもずっとたくさんのお客さんが義太夫節で感動してくれますように。





シェリーでした

















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妹背山婦女庭訓
魂結び