【過去には45時間暴風域も】台風の話
台風のお話しです。
【過去には45時間暴風域も】
24日(木)現在、沖縄の大東島地方を暴風域に巻き込んでいる台風27号。
大東島地方は34時間以上暴風となっています。(24日午後11時現在)
台風は大東島の近海を時計まわりに回転中です。
(大東島は那覇から東南東におよそ360キロ、
南大東島と北大東島合わせての人口は2、000人くらい)
あす25日朝まで暴風が続くと40時間近く暴風となる恐れもあります。
大東島は那覇から週に1回便しか定期船がなく、台風の影響がこれ以上長引くと
生活物資などへの影響が心配です。(その後、大東島は42時間暴風が続いた)
【なぜノロノロ台風?】
台風が進路変更する際、つまりカーブする際は車の運転と同じように速度を落とします。
沖縄付近は台風の進路変更のポイントが何か所もあります。
ノロノロ台風は沖縄ではめずらしくありません。
【45時間暴風域も】
おととし2011年8月に台風9号が沖縄に接近した際、沖縄本島は45時間暴風域に入っていました。
観光シーズンまっさかりの夏にノロノロ台風。
沖縄を訪れた観光客は2日間もの間沖縄で足止め、空港は閉鎖状態でした。
台風慣れしている沖縄県民でさえ我慢を強いられる台風でした。
とにかく台風が去るのをじっと待つしかないのです。
【長・強・多】
近年の台風は影響が長く、強く、数が多い。
おととしの台風9号、沖縄が2日間暴風域の長時間台風。
去年沖縄には史上最強クラスの台風が来るのではと気象台で2回も記者会見が行われました。そして今年、9月の台風18号は京都で大きな災害が発生し、台風26号は伊豆大島で甚大な被害が出ています。
去年沖縄への台風接近は11個。これは1951年からの統計上、過去3番目の多さ。
発生台風数は今年すでに28個。年間の平均は25.6個。
今年の8月の台風発生は6個、9月は8個、10月はきょう現在5個となっています。
【今年・秋台風の発生が多いのは?】
台風の発生は海水温が高い条件の他に、赤道付近の風のぶつかりあいが必要になります。
台風の出身地である赤道付近で今年の秋は西風の影響が強く(アジアモンスーンが強い)台風の卵が出来やすい条件が整っていたようです。
【台風シーズンまでも変化?台風の後半番号にも警戒を】
少雨・多雨・猛暑など気象に関するニュースが目立っています。
今年は台風シーズンまでも秋にシフトしています。
来年も同じような気象条件が揃うと、今までなら日本の離れた海上を素通りして行った台風20番台後半の台風の動きにも警戒が必要となります。
台風シーズンがシフトする事で経済・観光・産業・保険業界などの様々な分野に大きな影響が出てくるかもしれません。
崎濱綾子