1歳2ヶ月頃
反り返る時に唇を咬むこと
が増えました。

口周りや口の中に薬を塗るわけにもいかず、
反り返りの時に、
こちらも注意していましたが、
唇が悲惨なことに...


その頃、療育手帳を取得するために
療育センターのB医師の診察を受けました。

脳には異常が無かったこと
小児科のA医師の診察を受ける気がもう無いこと

を伝えると、

A医師と同じ病院の
小児神経科のC医師を紹介してくれました。
(B医師はてっきりC医師にかかっていると思われていたようです。)


1歳3ヶ月
小児神経科のC医師の診察を受けました。

こーきち君の様子(反り返る、腕が逆手でピーン)と
けっこう前の血液検査の結果(尿酸値高い)と
唇の様子を見て

もう一度念のためにMRI検査をしましょう。
あと、血液検査も。
酵素の問題で唇を噛んでしまう病気もありますから。
血液は足先からちょん、と採取するだけで大丈夫ですのでね

と言い、

こんな病気があるんですよ、と
レッシュナイハン症候群
の名前を教えてくれました。


え?男児10万人に1人の難病?
いやいや、まさかそんな。

と、あまり気に留めていませんでした。

どちらかというとまだ原因不明の脳性麻痺なんだと思う方が、私には現実的だったのです。


その2週間後にMRIの検査入院をすることになりました。


1歳4ヶ月
検査入院 1日目

MRI検査の前に、

検査が終わった後に、C医師の診察に行ってください。
分かったことがあるので、お伝えします。

と看護士さんに告げられました。


え?なんで?
と思う間もなく、一瞬で
あの時教えてもらった病気だったんだ
と思いました。


MRI検査を終え、
まだ麻酔から覚醒しきらず、
ぼーっとしたこーきちを抱いて
診察に向かいました。

C医師から

酵素の検査の結果がでました。

先天性の代謝酵素欠損である
レッシュナイハン症候群ですね。

と告げられました。


そう言われるだろうと予想はしていたので
泣かないでおこう、と思っていたのに

涙はでてきました。


止められない涙を、
久しぶりに流しました。


ただ、
不思議と、安堵感もありました。

原因があったんだ、と。
産まれてから、育て方とか何か良くないことをしてしまっていたわけじゃなかったんだ、と。


そして、
これから毎日飲むことになるお薬の説明を
聞いて、診察は一旦終わりました。


診察室には
私の母が付き添ってくれていました。

病室に帰ると、
父が待っていてくれました。

簡単に病気の説明をした後に
父は「みんなでがんばろう」
と言ってくれました。


その日、こーきちは
またまた泣き疲れていたのか
いつになく、ぐっすり寝てくれていて

1回目の検査入院とは違って
少し楽な夜を過ごせました。


ここから、
レッシュナイハン症候群と共に生きる生活が
やっと始まりました。