みぉの小説^^♪

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もしも私が… (4)


夢野 歩美…ただいま二股中……


春樹が挨拶してくれてから、私と春樹は、どんどん仲良くなっていって―――……


拓也を断って、春樹と一緒にかえることもあった。

――春樹は、私と拓也が付き合ってるのを…知らない。


こんな時間が一生続けばいい………

そう思っていた。

けど…そういかないことは、十分承知していた。


運命の時は、だんだんと近づいてきた。


「歩美? …春樹って奴と…どういう関係なんだ?」


拓也が…言った。

「どういう関係って……? 別に、ただ机が隣なだけよ……?」

「…そっか。  じゃあ、俺と…今、キス出来るか?」


キス……?

そういえば…まだ拓也とも春樹ともキスしてなかった…………


やだ…するなら、春樹とがいい…………


でもここで断ったら、春樹とのこと…ばれる。

仕方ないよ……


「…うん」


拓也は唇を近づけてきた……


ドクンドクン……

怖い。

…みてないよね?

春樹………


ちゅ。


たった一瞬だけなのに。

心が…破壊された気分になった。


もしも私が… (3)


ごめんね。

拓也、あなたにもう気持ちは…ないの。


春樹…あなたを見つめることが、私の支えなの。


目が合うことがあっても、そらしてばかりだけど、本当は…本当は。

目が合った日は、すごく元気になるんだよ?

――私。


こんなの…二股だ。

いけないんだ…

だめなんだ。


でも、おさめきれないの。

どんどん大きくなってく、私の、気持ち…


「おはよ」

春樹が…話しかけてきた。

びっくりした。

けど嬉しかった。

「おはよ!!」

大声で言った。

こんなに嬉しいことは、初めてだった。


もしも私が… (2)


ねぇ、教えて。

この、春樹に恋する気持ちは、一体どこへやればいいの…?


話したことなんて無い。

ただ…見つめるだけ。

それがだんだん、日課になっていた。


私は………どうすればいいの。

もはや、春樹が私を好きかどうかなんて、関係なかった。


春樹に恋する一方、拓也への気持ちはどんどん無くなっていった。


一緒にかえったって、楽しくなんか…ない。

ああ、春樹を見つめたい。

早く明日になって。


――そう、思っていた。 何も考えずに……


春樹を見つめる度、拓也と別れなきゃ。

そう思うけど、拓也に…そんなこといえない。


このまま続けてしまおう。

春樹と付き合うことが一番の幸せだけど、今は、見つめる、だけ―――…


もしも私が… (1)


もしも私が、あの時…別れを告げなかったら、どうなっていたのだろう。


―五年前―


「拓也っ!! かえろっ!!」

「おうっ」


あの時は、ただ拓也との時間が楽しかった。

人気者で、かっこよくて優しくて…拓也のことが、私は大好きだった。

拓也も…同じ気持ちで、付き合っていた。


そんな気持ちが変わったのは…

春樹が現れてからだった。

春樹は、転校生で、席が私の隣…

ただそれだけだった。


なのに。


私は春樹の勉強する横顔が、スポーツする顔に…

見とれていた。


こんなこと、だめ。


わかっていても、どうにもならない時がある。


春樹が、私を好きかどうかなんて、わからずに…

私は恋に落ちていった。