疲れているのか、手っ取り早く幸せな気持ちになりたくて、

美味しいものが食べたかった。

その美味しいものっていうのがよくわからないまま。

甘いだけじゃないし、お腹を満たすだけじゃない。

幸せになれるモノを食べたい。

 

なんてことをしつこく殿に言っていたおかげか、

そんな私と同じ気分になった殿が

「久しぶりに休みが合うから、ゆっくりランチしよう。

 ホテルランチ、予約しといて」と。

殿が常連さんのホテルもあるので、どこのホテルよ?

しかも遠いの、イヤっていうし・・・で

実家近くのホテルでランチすることに決定。

記憶ではそう美味しいっていう記憶はないのだけど、

雰囲気はいいだろうし、味は大きく外すことはないし。

そんな理由でソコを選んだけど、あたりだった。

メニューがよかった。重くもなく、軽すぎることもなく。

フレンチによくある無機質なお皿ではなく、

和の要素を含む絵画のようなお皿。

意外性のある調理法にメリハリも聞いて新鮮なランチに。

幸せ過ぎて、また時期でメニューが変わったらいこうと

思えるランチだった。

 

ただ、殿はそのあと夕方から仕事だったので、

幸せな時間は短かったけど。

でもまぁ、他の愛人の跡のないものは気分が良い。

殿ともう一人の愛人にとっては中途半端な位置に

なるので、使うことはないでしょう。

それもまた美味しい。

 

やっぱりお金はかけるとこケチるとダメなんだな~と

再学習。

でもこうやって地味に贅沢になっていくのよね。

お陰で周囲とのズレに時に「しまった」になるのよね。