雨の日にヨコハマトリエンナーレ2017に行ってきた。横浜に行くと横浜港を見渡せる公園に寄るのが好きなのだが、この日は海も空もグレーで、煙のような雨の中に霞んでいた。
私が観たのは、横浜美術館と赤レンガ倉庫のみだったが、それだけでも充分見応えがあった(本当は他の会場も行きたかったのだが、時間と体力と雨の鬱陶しさに負け、残念だ)。
今回の展示で印象が強かったのは、青山悟さんというアーティストの刺繍作品や、アイ・ウェイウェイさんの作品だ。
青山さんは刺繍で女性の政治家や、労働の権利を表現していて、美しいが、力強い印象を受けた。テキスタイルでこういう作品を作るのかという意外性も感じた。アイ・ウェイウェイさんは漂着した難民のリュックサックで美術館のエントランスを飾る。以前アート関連のニュースで読んだ記事ではアイ・ウェイウェイさんはギリシアのレスボス島に漂着した難民のリュックをどこかの美術館でインスタレーションに用いたと書いてあったが、これはどういうリュックなのだろう。また、瀬尾夏美さんの作品は、陸前高田の何もない丘を色彩豊かに描く。痛切さと希望を感じる。作家はどういう気持ちでこういう色をそこに置いたのだろう。
アートはアートにしか出来ないやり方で社会や時代を表現し、観る人を省察にいざなう。この日もそのことを実感したトリエンナーレだった。