酒と肴の日々 -385ページ目
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映画「ブタがいた教室」を観た。

映画「ブタがいた教室」を鑑賞いたした。よかったス。

子供たちの演技が演技なのか素なのか分からん感じに、引き込まれて観たって感じだった。

うち子供いないけど、いたらあんなイキイキした空気を毎日味あわせてくれるんかなぁと思うと、ほしい気もする。

この映画、実話に基づく話らしい。ブタを育てて食べましょう、それをもって命の大切さを考えましょうっつう教育ってどうよ。映画の設定によると、妻夫木くん扮する先生は新任の先生ということだが、やっぱ若い先生が考えそうなことだなぁと思った。

食べなきゃ生きて行けないから人間はかわいい豚も食べるんだよ、犬を食べる習慣がある国もあるんだよ、という、なんつうんでしょう、人間は他のいきものの命を奪わなければ生きて行けないということに対する罪の意識っつうのは、多くの人が感じ考えたことのあるものだと思う。

だけど年をとると、その中のまた多くの人が、そんなこと考えてもしょうがないと思うようになっちゃってるんじゃないかい?現在39歳の自分がそうなんらけど。

実際、自分にとってはそんなこと考えてもしょうがないんすよ。他のいきものの命を奪ってる?そうですよそのとおりですよそうやって生きてるんすよボクチンは。でなきゃ死んじゃうもん。食い物ってのは何でもそうで、いきものに限らず植物食ったって、それはそれで植物の命を奪ってることになるのよ。生き物じゃないのって、水と塩だけ?だったら摂取していいのは水と塩だけ?

つうことで、いきものの命を大切にしようっていう考え方をまっとうしようと思ったら、人間死ぬしかないんじゃないすか。だけどそれもそれで自分といういきものの命を大切にしないことになるから、結局まっとうできないことになるんだよね。なので、どうしようもないんすよ。考えても感じても意味がないんすよ。

つうことで、他のいきものの命を奪わなきゃ生きて行けないということに対する罪の意識は、人間がその何十年かの人生のある地点でふと気づき、ちょっとつまづく、ちょっと立ち止まって考えるだけのものだと思うんだよね。ちょっと考えて、でも食べなきゃ生きていかれんと気づき、すぐにまた歩き始める。それくらいのものでいいじゃんと思うわけですよ。年季のいった先生なら、やっぱ取り入れないメソッドなんじゃないかね。

意地悪く見ると、先生のあざとさを感じないでもないと思っちゃったりするんだよね。考えても感じても最終的には意味がない「他のいきものの命を奪わなきゃ生きて行けないということに対する罪の意識」を子供たちに無理やり考えさせて、教育したような気になってる っつうのか。単なる小学校時代の思い出作りにしかなんないんじゃないの? っつうのか。

こういう考え方はどう?あの教育を受けていきものを食えなくなった人間がいたとしたら。ベジタリアンになっちゃったりした人間がいたとしたら。そんな人間が育っちゃったら、「食べ物は好き嫌いなくなんでも食べましょう」っていう教育を教えられなかったことになることない?食べ物の好き嫌いがないってことも、それはそれで大切なことでしょう?

まいっか。鑑賞後はこんなことを考えたけど、観てる間は本当に、子供たちの姿に引き込まれて感情移入して観られたよ。子供の純粋さに、素直にいいなと思わされたよ。

映画としては、なんか他の役者さんたちが全然立ってなかったね。立っちゃいかんのか。でも立たせないんなら、大杉漣とか田畑智子とか使わなくてもよかったんじゃないとか思ったす。別にいいけど。田畑さんずい分お顔が丸くなったなあと思いました。あと、DVD借りてきてからふと、よう考えたら結局「食うか食わざるか」だけがテーマなんで、2時間近く間がもつんかなあ、途中ダレるんちゃうかなあと思ったんだけど、親の苦情とかを持ち出してきたりなんやかんやしたりして、別にダレを感じることもなく見られました。

今日たまたま、妻が知人からあさりをもらってきたよ。潮干狩り行ってきたって話で。塩水作って、今砂を出させてる最中。元気に管を伸ばしてピューピュー水を吹いてる姿は可愛らしいですよ。こいつらは映画の豚と同じだね。明日は無残にも生きたまま火にかけられ命を奪われ、酒蒸しにされてわたしらの胃袋におさまります。感謝して食べましょう。スパゲティにしてもいいかなぁ。ボンゴレビアンコ ボンゴレロッソ。どうしよう。

あ、教育といえば、今年度から教員免許に時間による失効が発生するようになったんだよね確か。せっかくとった免許だから失いたくないんだけどどうしましょう。更新方法を調べんとあかんね。

酒と肴の日々-asari
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