二人で過ごした僕のアパート・・・
最初、雑然としていた部屋に君は少し驚いてたね。
何度か通う内に、君は掃除をしたりベットの位置が悪いと言って
自分好みの配置に変えていったね。
そして新しいシーツや写真立てを、持ち込み・・
二人で色々な小物も買い揃えたね。
壁中に貼った二人の写真・・・
君は、「僕が他の女性を、部屋に連れ込めないように」って言って
写真を貼っていたね。
何時も僕が浮気しないか、心配していたね。
「他に女なんか居ないよ!」って言っても・・・君は
「私、見えないから信じない!!」って言っては、僕を困らせていた。
この部屋で何度もケンカしたね。
朝まで話して、気が付くと夜が明けていた事も何度かあったね。
小さな部屋に詰め込まれた、沢山の思い出・・・
思い出したら、きりが無い・・・
帰国2日前、二人で夜・・部屋で過ごしながら昔撮った写真や
彼女が僕に宛てた手紙を、読み直してみた。
アルバムに収められた二人の思い出・・・
「あの時は、楽しかったなぁ~」などと話しながら・・・
ふと、気が付くと、頬には涙が伝っていた。
「旦那さん、涙はダメよ・・」
「弱い男、ダメよ・・」
そう言って慰める彼女・・
「ああ、大丈夫だ!」
「俺は、弱くないから気にするな!!」
「12月なんて、すぐだから・・・」
そう言うのが、精一杯だった。
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