第15条です。
自民党は、憲法というものが何であるのかを理解していませんね。そのことがよくわかる条です。
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第十五条(自民党案)
公務員を選定し、及び罷免することは、主権の存する国民の権利である。
2 全て公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない。
3 公務員の選定を選挙により行う場合は、日本国籍を有する成年者による普通選挙の方法による。
4 選挙における投票の秘密は、侵されない。選挙人は、その選択に関し、公的にも私的にも責任を問われない。
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第十五条(現行憲法)
公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利である。
② すべて公務員は、全体の奉仕者であつて、一部の奉仕者ではない。
③ 公務員の選挙については、成年者による普通選挙を保障する。
④ すべて選挙における投票の秘密は、これを侵してはならない。選挙人は、その選択に関し公的にも私的にも責任を問はれない。
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国民固有の権利である、とは、日本国民が為政者に言っている言葉です。
たとえ、権力を使おうとも、この権利は日本国民から奪うことはできない、と規定しているのです。自民党案とはニュアンスがちょっと違いますよね。
第15条第3項(自民党案)
「公務員の選定を選挙により行う場合」と現行憲法の「公務員の選挙」とは同じ意味でしょうか、違うのでしょうか。
「日本国籍を有する成年者」とは、どのような意味でしょうか。厳密に規定する必要があります。
国籍の問題は、これだけ海外との広い交流が進んできている現代にあっては様々な問題や考え方を生んできていると思います。
戦後70年の現代にあって、一度考える機会があってもいいのではないかと思います。
第15条第4項(自民党案)
「投票の秘密は、侵されない。」と現行憲法の「投票の秘密は、これを侵してはならない。」の表現の違いは自民党の考え方を良く表しています。
現行憲法は、日本国民が為政者に対して「投票の秘密を侵すことは許さない」と言っているのです。
自民党案では、誰が誰に言っているのかをぼかしています。憲法が主権者たる日本国民が規定したものであることを忘れているのか、あるいは無視し、憲法を国民支配に利用しようとする現れです。
憲法は、主権者である日本国民が、使用人である為政者に対してこうしなさい、という指示をした命令書です。為政者とは、日本国民がその国政を遂行するために設けた「権力」を行使する者です。そして、この権力は往々にして為政者を利するために使われてしまいます。それを行わせないために、そして権力を公共の福祉のために使用することを命じたものです。
憲法は、日本国民が為政者に向けて発した最高法規です。これを、日本国民に向けて発する内容に変えようとすることは、日本国、日本国民に対する反逆行為です。