酒販店の日本酒コーナーを見ていたら「Sensei」という酒があった。


ラベルの中央に漢字で「先生」と書かれている。製造者はOzeki Sake USA。しかも、ユダヤ人向け食品規格のコシャー認証がついている。


アメリカでは、日本の武道、特に空手を習っている子供が多い。また、日本に関心のあるアメリカ人は、茶道や生花などを習っている人もいる。「先生」という言葉は、アメリカ人にとっても良い響きなのかもしれない。


アメリカで販売される日本酒のネーミングは「Rei」「Mio」などシンプルなものが多い。逆に「清水の舞い」「越乃雪月花」等は、日本人には良くてもアメリカ人には覚えられない。アメリカ人の記憶に残る、短い名前がいい。


もう一つ、アメリカで売れてる日本酒には「K」で始まるネーミングが多い。菊水、くろさわ、久保田、辛丹波、剣菱、刀など。Kサウンドの硬い響きが日本酒に合っているのかもしれない。


もう一つ、酒メーカーの頭を悩ませるのは、商標の問題だ。良いネーミングは既に登録されている場合が多く、日米双方の商標がクリアできる可能性は低い。これからはAIを使ってネーミングを考えることが増えてくるだろう。