松葉杖をつきながら、かんかん照りの中歩いていると、一人の老婆が声をかけてきた。どう見ても80は超えているだろう。彼女も杖を突いている。


「少しはよくなったの?」


「ええ。」と答えたものの以前にあった記憶はない。


「歩けるってのはいい兆候だよ。」とにっこり。


どうやらいつも家の前を通る私を見ていたようだ。声をかけられて、すうっと肩の力が抜け、やわらかい気持ちになった。


最近は知らない人に道で挨拶する人はめっきり減ってしまった。彼女にとってはいつも見かける足を引きずった奇妙な中国人?なんだろうが、、、